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ライス大学の蛍光ナノチューブコーティングで歪検出

June 25, 2012, Houston--ライス大学(Rice University)が開発したカーボンナノチューブを用いる新しいタイプの塗料は、建物、橋梁、航空機の歪発見に役立つ。
ライス大学の研究チームは、いわゆる「歪ペイント」が航空機の翼のような構造物の歪発見に役立つと考えている。
この方法では、歪が裸眼で見えるようになるよりかなり前に、構造物に触れることなく材料の歪サインを読み取ることができる。研究チームによると、この方法は、読み出すデバイスに物理的に接続する必要がある従来の歪ゲージに比べると大きな利点と言える。また、ナノチューブベースのシステムは、どんな場所でも、方向を問わず歪を計測することができる。
ライスの化学教授、Bruce Weisman氏が2002年に半導体カーボンナノチューブからNIR蛍光の相互作用を発見し、それ以来新しい光計測器を開発してナノチューブの物理的、化学的特性を調べた。
同大学土木環境工学、機械工学、材料科学のSatish Nagarajaiah教授のグループは2004年、カーボンナノフィルムの電気特性を利用してマクロレベルで構造的完全性モニタリングのための歪センシングを開発した。それ以来、同教授は様々なナノチューブ材料を使用して新しい歪センシングの研究を続けている。
2010年、Weisman氏とNagrajaiah氏が同じNASAワークショップに参加したとき、Weisman氏はスペースシャトルのナノコートウイングの歪を発見するためにレーザを使用する仮のシステムをイラストで示した。
ナノチューブの蛍光は、チューブが張力もしくは圧力で歪むとき、大きな波長シフトを示すが、これは予測可能だ。人毛よりも50000倍薄いナノチューブペイントも、それを塗った表面で同じ歪の影響を受け、その下で起こっていることが明確に分かると考えられる。
「飛行機では、技術者が翼の特定箇所に従来の歪ゲージを適用するのが一般的であり、その際、振動テストが必要になる。これは地上でしかできない、しかも歪ゲージが配線されている特定の方向で翼の一部を計測できるだけだ。しかし、この非接触技術では、レーザをいかなるポイントにでも照射して、すべての方向にそって歪マップを作成できる」とWeisman教授は説明している。
(詳細は、www.rice.edu)

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