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Nanosysと3M、LCD向け量子ドット技術を開発

June 12, 2012, Palo Alto--Nanosys Incと3Mの光システムディビジョンは、家電ディスプレイの色域を広げる技術を結集してLCDディスプレイ色域を50%広げる。
3MとNanosysは提携し、Nanosysの量子ドット強化膜(QDEF)技術を商用化する。QDEFは、LCDメーカーが既存の製造プロセスと統合できるドロップインフィルムであり、量子ドットの発光特性を利用して理想的なLCDバックライトを実現する。バックライトは、LCDの色と効率性で最重要ファクタの1つ。
過去数年にわたり、3Mの技術によってLCDパフォーマンスが改善されたが、LCDのカラーパフォーマンスはほとんど変わらないままだった。現在のLCDは、可視域の色の35%以下しか表示しない。これは、LCDの視聴体験が実世界で見るものとかなり違っていることを意味する。広い色域のディスプレイにより、消費者は、直感的、没入的に、真の色を楽しむことができるようになる。
Nanosys社長/CEO、Jason Hartlove氏は、「過去10年、ほとんど等閑にされてきたディスプレイのパフォーマンス改善を協働して行う。ドロップインソリューションでLCDのカラーパフォーマンスを改善することによって、消費者に目を見張る視聴体験を提供でき、LCDメーカーにとっては、OLEDなどの新しいディスプレイ技術に対する競争優位性となる。3Mと協働し、同社の群を抜いた設計、サプライチェーン能力を利用することでQDEF技術があらゆる製品セグメントで幅広く導入され、世界の隅々まで提供できるようになる」とコメントしている。
量子ドットは、人の毛髪よりも10000倍小さく、極めて精度の高い波長で発光する。量子ドットのスペクトラル出力を制御する能力により、QDEFはLCD向けの理想的な白色バックライトとなる。何兆もの量子ドットが1枚の薄膜にパッケージされており、これがLCDバックライトユニット内に収まる。QDEFは、LCDバックライト内にある同様の既存薄膜に取って代わる。QDEFを製造プロセスに加えても、LCDメーカーにとっては、新しい装置やプロセスの変更は必要ない。

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