Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

April 19, 2012, Tampere--モジュライト(Modulight, Inc)は、ノルウェー、オスロのPCI Biotech向けOEM医療用レーザシステムを設計、組込を行い、CE認定を受けた。用途は最新の癌治療。
PCI Biotechは、PCI(PhotoChemical Internalisation:光化学挿入)という独自の光化学薬剤投入技術を癌治療などのために開発しており、同技術はすでに特許が成立している。この用途でモジュライトはCE認定(EU標準)の7ch医療用レーザシステムソリューションをPCI Biotechに納入した。両社は、同システムについて複数年のOEM製造契約を成立させている。
PCIは、エンドソマル(endo-somal=in body体内)リリースによって薬剤を光輸送する技術で、治療用分子を生物学的活性型のままで異常細胞に送り込むため開発された。この独自技術により、多様な薬剤を局所的に強化することができる、これには現在臨床用途の抗癌剤数種も含まれる。PCI BiotechのCEO、Per Walday氏はモジュライト選定の経緯について、「この治療プロセスで重要な箇所は、PCIプロセスを始動させるために用いる単一波長レーザ光源だ。波長と、治療組織におけるレーザ光量を注意深くコントロールする必要がある。そのために、所望の波長で安定したレーザシステムの設計、構築ができなければならない。こうした理由から、要求の厳しいアプリケーションのシステム設計者、インテグレータとしてモジュライトを選定した。モジュライトは、レーザ技術に関して10年超の専門知見とレファランスの蓄積があり、またレーザシステム設計と内製能力もある。こうした点から、モジュライトは短期間でわれわれが必要としているものを提供してくれると判断した」とコメントしている。両社は当初の仕様から認定システムまでを9ヶ月足らずで仕上げて同レーザシステムのCE認定を取得した。