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JKU研究者が超薄型太陽電池を開発

April 9, 2012, Linz--ヨハネス・ケプラー大学(Johannes Kepler University Linz)と東京大学との共同研究により、フレキシブル有機太陽電池分野で画期的な成果が得られた。研究チームは、フレキシブルで超薄型、高効率太陽電池を開発した。この開発成果は、Nature Communicationsに発表されている。
この新しい太陽電池は、電池の1/3を占めるエネルギー生成アクティブエレメントが特徴で、その下のプラスチック薄膜基板が残りの2/3を占める。従来のこの種の太陽電池の基板は電池の99%を占めていた。Dr. Martin Kaltenbrunner(実験物理学)は、この有機太陽電池を「記録破り」と表現している。新しい太陽電池は、10W/グラムを生成する(かつてない発電量)。
有機太陽電池はまだシリコンベースシステムの効率に達していない。とは言え、優位性は、重量比では達成不可能なこの効率にある。「この太陽電池システムは、1㎡あたりの重さが4グラムであり、電池はわずか2μmの薄さで、まるで蜘蛛の糸のようだ」とDr. Kaltenbrunnerはコメントしている。また、この電池は極めて柔軟性が高く、伸縮自在でもある。
超薄型で軽量な太陽電池は、ロボット工学分野、人工合成皮膚の製造、電子テキスタイルに使用可能だ。Kaltenbrunner氏は「これらの全ての分野で、太陽電池は高効率であり、かつ軽量で柔軟性が高いことが重要だ。硬く、柔軟性がない電池が適用できない分野はたくさんある」と話している。JKUは今後も同プロジェクトの研究を継続する。また、同氏は「この基本システムは電子回路に適用可能であり、産業分野からも関心を集めるものだ」と付け加えている。

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