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地質学者が3Dレーザで地震断層を解析

February 20, 2012, Davis--米国、メキシコおよび中国の研究者が、2010年4月、メキシコ北部メヒカリ(Mexicali)付近を襲ったマグニチュード7.2のデータを使用して、最も範囲の広い地震前後の画像を報告した。地質学者たちは、地震がどのように地形を変えるかを数インチの精度で調べることができる新しいツールを獲得した。また、そのツールを使えば、地震断層の振る舞いも知ることができる。
「新しい断層破壊を調べることで地震がどのように作用するかについて極めて多くを知ることができる」とカルフォルニア大学地質学教授、Michael Oskin氏は話している。
航空機レーザマッピング国立センタ(NCALM)と協働している研究チームは、LIDAR(light detection and ranging)を搭載してその地域を飛行し、レーザパルスを地面に照射した。新しい航空機LIDAR装置は、地表を数インチの精度で計測することができる。Oskin氏によると、研究チームは、約140平方マイルを3日足らずで詳細にスキャンすることができた。
また、そのエリアは2006年にメキシコ政府によってLIDARでマッピングされていることが分かっている。地震が起こったとき、Oskin氏とアリゾナ州立大学のRamon Arrowsmith氏は、その地域の調査を行って結果を比較するために国立科学財団に資金提供を申請した。
従来の地上調査で断層破壊を調べることも行われており、これが航空LIDAR調査計画の手引きとなり、調査結果の解釈にも役立っている。
地上からは、丘陵斜面の一部が急に隆起したときに起こる5フィートの断崖のような特徴や横道を簡単に見ることができる。しかし、LIDAR調査では、従来簡単には発見できなかった断層に隣接する地表面の歪みを明らかにすることができる、とOskin氏は指摘している。例えば、コロラド川氾濫原の農地下を走るIndiviso断層上部の褶曲が発見された。
研究チームは、UC DavisのW.M. Keck Centerにある「仮想現実(virtual reality)」を使って調査データを処理した。地震調査の前と後とを比較することで、大地がどこでどの程度動いたかを正確に見ることができた。
調査からは、地震を起こした小さな断層組織周辺の歪みも明らかになった。また、このような多断層地震がどのように起こるかを理解するヒントとなる測定結果も得られた。
この新しいLIDAR調査で7つの小さな断層が同時に起こって大きな地震になった、とOskin氏は解説している。
(詳細は、www.opentopography.org)

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