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サンディアの自動誘導弾プロトタイプ、1マイル先の標的ヒット

February 13, 2012, Albuquerque--サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)の研究者、Red Jones氏/Brian Kast氏の研究チームは、小口径、滑腔火器向けにダート状、自動誘導弾を開発した。研究チームによると、1マイル超(約2km)離れたレーザ照準の標的に弾を命中させることができる。
この4インチ長の矢弾の設計には、標的のレーザビームを検知するための先端の光センサが含まれる。センサは誘導システムに情報を送り、8 bit CPUのアルゴリズムを利用するエレクトロニクスを制御して電磁アクチュエータに命令を出す。このアクチュエータが矢弾を標的に誘導する小さな羽根を操舵する。
溝や線条のあるライフルから発射されるほとんどの弾丸は、直進するように弾丸を回転させる。サンディアの矢弾は、空力学的に安定する設計になっており、矢弾前部の重心と小さな羽根で構成されていて、正にダートのように回転なしで矢弾が飛ぶ。
コンピュータによる空力学的モデルニングでは、この設計で命中精度が著しく向上することが分かっている。コンピュータシミュレーションにより、実際の条件で、誘導なしの弾丸は1マイル以上離れた標的から9.8ヤード(9m)外れるが、誘導弾丸は8インチ(0.2m)以内の精度で標的に命中する。
送弾筒は、カートリッジに気体が充填されており、壊れやすい羽根が火器の筒から出るまで保護するようになっている。
プロトタイプでは、誘導ミサイルにある高価な慣性測定装置は不要となっている。「その代わりに、誘導ミサイルに比べてサンディアの開発したデバイスが相対的に小さいことが全面的に奏功している」とJones氏は考えている。
弾丸は空気中を飛ぶので、そのピッチとヨーは、弾丸の質量とサイズに依存する。サイズの大きな誘導ミサイルでは、飛行経路の修正は相対的に緩慢であるので、飛行中の修正数は少なくなり、1回の修正が高精度でなければならない。しかし、サンディアの開発した矢弾の胴体周波数は約30Hzであるので、1秒間に30回の修正ができる。このことは、過剰修正が許されることを意味しており、したがって1回の修正を高精度にする必要がないことになる。
テストにより、電磁アクチュエータのパフォーマンスは優れていることが分かっており、市販の火薬を使用した矢弾の速度は2400フィート/秒(マッハ21)に達した。特注の火薬を使用すればスピードは軍規格のスピードに達すると研究チームは見ている。
夜間のフィールドテストでは、小さなLEDを矢弾にとりつけ、バッテリーとエレクトロニクスが飛行中存続することが示された。
(詳細は、www.sandia.gov)

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