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新しい原子X線レーザを実現

FFebruary 8, 2012, Livermore--各国の科学者の共同研究により、世界最短、最高純度のX線レーザパルスが実現した。これは45年前に予見されていたものだが、今回の成果により新しい薬品、デバイス、材料への扉が開かれることになる。
研究者グループは、SLAC(Stanford Linear Accelerator Center)国立加速器研究所の自由電子レーザLCLS(Linac Coherent Light Source)からの照射を、ネオンガスを含んだ細胞に当て、X線の雪崩を起こして新しい「原子X線レーザ」を創ろうとしていた。
物理学者Nina Rohringer氏は、「X線によって原子や分子の世界が見通せるようになる」と言う。同氏は、前LLNL(Lawrence Livermore National Laboratory)ポスドク、現在はマックスプランクソサイエティのAdvanced Study Group、グループリーダー。同氏は、SLAC, LLNL、コロラド州立大学の研究者たちと共同研究をしている。
この新しいレーザは、1967年の予見、「X線レーザは、先ず原子内部の電子を除去して電子をエネルギーレベルの高いところから低いところへ落とし、その過程で光の単色(波長)を解放することで実現できる」という予見を遂行した。LCLSがスタートした2009年まで、このタイプのレーザを創るだけの強力なX線光源は存在しなかった。
原子X線レーザを創るために、LCLSの強力なX線パルス(各パルスが従来の10億倍高輝度)が、ネオン原子の多くの内核から電子をたたき出した。他の電子がその穴を埋めようと落ちてくる時、50に1つの原子がいわゆるハードX線を出して応答する、これは非常に波長が短い。それらのX線は隣接するネオン原子を励起してより多くのX線を出させ、ドミノ効果によってレーザ光を2億倍に増幅する。
Rich London氏は、「この成果は、より短い波長のレーザ探求における大きな前進だ」と語っている。Rohringer氏は、「今後、酸素、窒素、あるいは硫黄ガスを使って一段と短いパルス、さらに高エネルギーの原子X線レーザを実現する」と話している。
(詳細は、www.llnl.gov)

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