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宇宙の磁気起源解明にレーザを使用

February 3, 2012, Oxford--オクスフォード大学の研究グループは、最初の銀河形成に関わった磁場に近いと考えられる磁場の生成にレーザを利用した。研究成果は、宇宙がどのように磁気を獲得したかという謎の解明に役立つと考えられている。
磁場は、銀河空間や銀河系間の空間に存在する。分かっていないことは、磁場が最初はどのように創れられたか、どのようにして磁場がそんなにも強くなったのか。
オクスフォード大学物理学チームは、ハイパワーレーザを用いてヘリウムガス内で鉛筆の芯程度のカーボンロッドを爆発させた。この爆発はプラズマの釜を模したもので、プラズマは自由電子とプラスイオンを含むイオン化ガスであり、そこから最初の銀河が形成される。
研究チームは、爆発から1マイクロ秒(μs)以内で、衝撃波の周りに強い電子流と磁場が形成されることを発見。天文物理学者は、この結果を22桁スケールして、この計測結果が銀河形成の理論研究によって予見された「磁場の種」と一致することを発見した(Natureに論文掲載)。
「われわれの実験は、初期の宇宙で起こっていたことを再創造するものであり、銀河系の磁場が最初にどのように出現したかを示すものだ」と同大学物理学部、この研究のリーダー、Dr Gianluca Gregoriは話している。「これによって、この地球上の実験室で何十億年も前の宇宙の物理学を探究することができる」。
この研究成果は、微小磁場(磁場の種)が銀河の形成に先行することを予見する理論と厳密に一致している。これらの磁場は、乱流によって増幅され、当初から銀河媒質の進化に強い影響を与えた。
Dr Gregoriは、「今後、米国のローレンスリバモア国立研究所の国立点火施設のような世界最大級のレーザを使って宇宙プラズマの進化を研究する計画を立てている」と話している。
(詳細は、‘Generation of scaled protogalactic seed magnetic fields in laser-produced shock waves', is published in Nature.)

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