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QDレーザ、出力100mW超小型/高効率532nmレーザモジュール開発

January 20, 2012, 東京--QDレーザ、東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構(東京大学)、富士通研究所(富士通研)は、波長532nmで、高出力、小型、高効率で高速変調可能な緑レーザモジュールの開発に成功した。
QDレーザは、東京大学、富士通研と共同で開発を進めてきた、独自の半導体結晶成長技術、高精度の回折格子形成技術、さらには半導体レーザ設計技術をベースに、波長変換レーザに最適化した発振波長1064nmの高出力単一波長レーザを開発。さらに、このレーザ素子と波長変換素子を組み合わせる、精密モジュール化技術を開発し、体積が約0.5ccと非常に小型でありながら波長532nmにおいて、100mW以上の高出力で動作するモジュールを実現した。プロトタイプの試験結果では、100mW出力時の消費電力は約900mWであり、10%以上の高い出力変換効率が得られている。光出力スペクトルとしては波長幅0.01nm以下の優れた単一波長特性が得られ、特に、精密な分光計測分野や光干渉計測分野への応用が有効と考えられる。さらに、100MHz以上の高速変調や1ns以下の短パルス動作を単純な直接変調によって実現することを確認し、時間分解分光などのアプリケーションへの応用に対しても高い有効性を示した。また、このような小型・高効率特性や高速変調特性は、近年、大きな注目を集め、市場が拡大しつつある、ヘッドアップディスプレイや超小型プロジェクタへの適用も期待できる。
QDレーザは、出力5mW以上のモジュールQLD0593-P05のサンプル出荷をすでに開始しており、出力50mW以上のQLD0593-P50についても、2012年4月よりサンプル出荷、同下期より量産開始を予定している。また、ファイバレーザ用種光源などの産業用を主なアプリケーションとする1064nm帯のDFBレーザモジュールも商品化しており、すでに国内外30社以上へ出荷をしている。独自の半導体ウエハ、回折格子形成技術をもとに波長対応性に高い自由度を保有しており、現在、1030nmから1300nmまでの幅広い波長範囲のDFBレーザラインナップ拡充を進めている。波長変換素子との組み合わせにより、515nmや、555nmといった特定の緑色の単一波長レーザ対応や、560nmから590nmといった、黄色から橙色領域へのラインナップ拡大のポテンシャルを保有しており、今後も、市場からの要求に応える技術開発を進めていく。

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