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ケンブリッジ大学研究チームが量子力学の研究成果を発表

January 16, 2012, Cambridge--ケンブリッジの研究チームが電子を量子状態に変換し、裸眼で見えるほどの光を発する半導体チップを作製した。
量子超流体デバイス上にレーザビームを照射するだけで実現できるので実用性の高い超高感度検出器が可能になる。同大学によると、この研究は、新しい世代の超高感度ジャイロスコープの基礎を造るものであり、重力、磁界を計測し、量子回路を実現することができる。
量子力学は通常、超低温で微小粒子にのみ影響を示すことができるが、研究チームは電子と光を混合して人の毛髪ほどの超大型量子粒子を合成した。これは超電導のように振る舞う。
光をチップ内の電子近傍にしっかりと捉える微小共振器を作製すると、「ポラリトン」というほとんど重さがない新しい粒子が生まれ、それを広範囲にローミングさせることができる。
ケンブリッジ大学のJeremy Baumberg教授、Dr Natalia Berloffと協働しているDr Gab Christmannは、Creteの研究チームとともに、ポラリトンを滞りなく意のままに浮揚させるのに必要な特別な新しいサンプルを作製した。
それらを2つのレーザスポットに注入すると、量子流体は自然発生的に前後に振動を始め、特徴的な量子振り子状態形成過程に入った、しかし通常よりも何千倍も大きい。
Christmann氏によると、これらポラリトンは相互に歩調を揃える傾向が極めて強く、量子力学的にもつれている。
結果的に量子流体は、自己反発傾向を含む、ある特性を獲得している。また、一定量で規定線状に旋回して渦巻きを作る。
Dr Christmannの研究チームは、レーザビームを離すことによって、量子流体の揺動(sloshing)を直接コントロールし、人の心臓よりも100万倍も速い鼓動を作り出した。
「ポラリトン量子流体の流れを作り出すレーザビームの周りをスキャンすることで、その流れを即座に操作することができる」(Dr Christmann)。
レーザビームの数が増えると、一段と複雑な量子状態が生成する。
この研究の目的は、電池を使って室温でそのような量子状態を作ることであり、それによって新しい世代の超高感度ジャイロスコープで重力、磁場の計測ができ、量子回路を作製することにある。
(詳細は、www.cam.ac.uk)

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