All about Photonics

Home > News > News Details

News Details ニュース詳細

チャルマーズ大学の研究者が真空から光を生成

November 24, 2011, Chalmers--チャルマーズ大学の研究者が、真空から光を生成することに成功した。これは40年前に初めて予言されていた効果。
研究チームは、画期的な実験で真空中を絶えず生滅しているフォトンを捉えることができた。
実験は、直感的には最も分かりにくいもので、量子力学の重要原理の1つ、つまり真空とは何も存在しない空っぽの容れ物ではないということをベースにしている。実際のところ、真空は様々な粒子で満たされていて、それらは絶えず生滅している。粒子は出現して短時間存在し、それから再び消滅する。その存在は束の間のことであるので、通常、仮想粒子と言われている。
チャルマーズの研究者、Christopher Wilson氏と共同研究者は、フォトンを捕まえて、それを仮想状態から現実のフォトン、つまり計測可能な光にすることに成功した。これは物理学者、Mooreが1970年に、仮想フォトンが光速に近いスピードで動くミラーに当たって跳ね返るとこういうことが起こると予言していた。この現象は動的カシミール効果として知られており、チャルマーズの研究チームは初めてこの現象を実験的に観察した。
「ミラーを十分に高速に動かすことはできないので、同じ効果を達成する別の方法を開発した」と実験物理学教授、Per Delsing氏は言う。「ミラーの物理的な距離を変化させる代わりに、電気的短絡への距離を電気的に変え、マイクロ波動作をするミラーとした」。
ミラーはSQUIDという量子電子コンポーネントからなり、磁界に対する感度は極めて高い。磁界の方向を1秒間に数十億回変えることで、ミラーを光速の25%までの速度で振動させることができた。
結果として、フォトンが真空から対になって現れた。これはマイクロ波放射線として計測できた。
(詳細は、www.chalmers.se)

製品一覧へ

関連記事

powered by weblio





辞書サイトweblioでLaser Focus World JAPANの記事の用語が検索できます。

TOPへ戻る

Copyright© 2011-2013 e.x.press Co., Ltd. All rights reserved.