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住友化学、化合物半導体材料事業拡充

October 11, 2011, 東京--住友化学(Sumitomo Chemical Co., Ltd.)は、化合物半導体材料について、事業の強化・拡充と、顧客への安定供給を果たすため、千葉工場(千葉県袖ヶ浦市)に、製造設備を増設する。
化合物半導体は、一般的なシリコンなどの単元素の半導体と比べて、高速で信号を処理することができ、耐熱性に優れるなどの特徴がある。なかでもガリウムヒ素(GaAs)系化合物半導体は、高周波領域での信号処理に優れ、低消費電力であるため、携帯電話などに搭載される高周波デバイスなどに広く採用されている。近年はスマートフォンに代表される多機能携帯電話のアンテナスイッチやパワーアンプ用途向けの需要が急速に拡大しており、今後も伸長が見込まれている。今回増設を決定した化合物半導体材料は、GaAs基板上にGaAs等の材料を薄膜状に結晶成長させたGaAsエピタキシャルウェハ(GaAsエピウェハ)。
同社はこれまでGaAsエピウェハを、千葉工場および米国子会社のSumika Electronic Materials, Inc.社において製造し、段階的に能力増強を実施してきた。引き続きGaAsエピウェハの需要増加が見込まれる中で、安定供給体制の構築と事業拡大を目的として、今回、約40億円をかけて、千葉工場の生産能力を倍増する。
また、住友化学はGaAsエピウェハ事業で培ってきた技術を活かし、新たな化合物半導体材料の開発にも取り組んでいる。名古屋工業大学における次世代パワー半導体(電力用半導体)の官民プロジェクトへ参画し、次世代パワー半導体材料のひとつとして利用される窒化ガリウム(GaN)について研究開発を進めている。次世代パワー半導体は、高電圧かつ高温での動作が可能であり、家電製品やパソコン、今後市場の拡大が見込まれる電気自動車や太陽電池、風力、地熱発電などの性能向上への寄与が期待され、省エネルギーに貢献すると考えられている。
住友化学は化合物半導体材料事業を情報電子化学部門の重点分野のひとつと考え、今回の増設により既存事業の拡充を図るとともに、新規材料の開発にも注力することで、事業のさらなる拡大を目指している。

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