All about Photonics

Home > News > News Details

News Details ニュース詳細

チャルマーズ大学が光の色を分離するナノアンテナを作製

October 6, 2011, Linthicum--チャルマーズ大学(Chalmers University of Technology)の研究者が、赤色と青色を反対方向に分離するシンプルなナノアンテナを作製した。アンテナは光波長よりも小さい。この成果は、低濃度のガス、生体分子を検出する光ナノセンサに利用できる。
可視光(390-770nm)よりも小さな構造では実際には光を散乱させることはないが、それこそ新しいナノアンテナができることだ。研究者たちの策は、非対称の材料を用いてアンテナを作製し、光位相シフトを実現することだった。
アンテナはガラス表面上に約20nmの間隔で置いた2個のナノ粒子からなる、1つは銀、もう1つは金だ。
研究者の1人、Timur Shegai氏は、「金と銀のナノ粒子が異なる特性、取り分け異なるプラズモン共鳴を持つことが秘訣だ」と説明している。プラズモン共鳴とは、ナノ粒子の自由電子が光の周波数に調子を合わせて強く振動することを意味しており、これは、アンテナが非常に小さなものであっても光の伝搬に影響する。
研究者たちが用いた方法、非対称材料(金と銀)を利用して光を制御する方法は斬新である。この種のナノアンテナの作製は容易であり、研究者たちは安価なコロイド・リソグラフィを用いてアンテナを稠密に、大面積に作製できることを示した。
ナノプラズモンの研究分野は急拡大しており、様々な金属ナノ構造を用いて光のナノスケールでの振る舞いをコントロールすることに関心が向いている。
ナノプラズもニクスの適用領域について、研究グループの教授、Mikael Källは、「一例として光センサが挙げられる。サンプルの1分子でも検出できる可能性があり、初期段階で病気を診断して迅速な治療開始に役立てることも可能だろう」とコメントしている。
(詳細は、online journal Nature Communications: www.nature.com/ncomms/journal/v2/n9/full/ncomms1490.html)

製品一覧へ

関連記事

powered by weblio





辞書サイトweblioでLaser Focus World JAPANの記事の用語が検索できます。

TOPへ戻る

Copyright© 2011-2013 e.x.press Co., Ltd. All rights reserved.