All about Photonics

Home > News > News Details

News Details ニュース詳細

テレコム技術のレーザでニキビ治療

September 8, 2011, Ann Arbor--ミシガン大学で開発されたレーザは、周辺組織を焼くことなく脂肪を溶かすように設計されている。研究者によると、この新しいレーザはニキビの治療に使える。
波長1708nmの赤外光は、人の体の半分以上を構成する水よりも脂肪の方が効率よく吸収する波長のビーム。電気工学/内科教授、Mohammed Islam氏によると、この波長のビームはほとんど害を及ぼすことなく、深く脂肪のポケットに到達して脂肪を破壊する。このレーザは、脂を出す皮脂腺を目標とすることでニキビ治療ができる。Islam氏によると、一般には、水の吸収があるので皮膚の深いところまでレーザビームを浸透させるのは極めて難しいが、研究チームは脂肪にチューニングした波長を選択した。この新しいレーザは、DVDプレイヤ程度のサイズで、皮下1.5mm以上の深さにある分泌腺にまで届く。
U-Mメディカルスクールの皮膚科助教授、Dr Jeffrey Orringerは「ニキビは、理想的な治療がない。このレーザシステムは、皮膚の皮脂腺を変えて、ニキビ発症に影響を与えることができる」と説明している。
皮膚表面の火傷を防ぐために、処置前にまず皮膚を冷やさす必要がある。研究チームは、非メラノーマ皮膚癌に近いために切除した、人の皮膚サンプルで実験を行った。
この種の実験を行ったのはU-Mチームが初めてではないが、市販の通信用技術を利用して治療を提案したのは初めてであると考えられている。
Islam氏によると、5年ほど前に自由電子レーザを用いてこのような実験が行われたが、自由電子レーザは病院全体ほどの大きさがあり、実用的な光源ではない。
詳細は、"Photothermolysis of Sebaceous Glands in Human Skin Ex Vivo with a 1,708 nm Raman Fiber Laser and Contact Cooling."(Lasers in Surgery and Medicine)に発表されている。

製品一覧へ

関連記事

powered by weblio





辞書サイトweblioでLaser Focus World JAPANの記事の用語が検索できます。

TOPへ戻る

Copyright© 2011-2013 e.x.press Co., Ltd. All rights reserved.