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BMW、自動車用レーザライトを開発

September 7, 2011, Munich--自動車メーカー、BMWグループのエンジニアは、数年内の実用化を目指してレーザライトの開発に取り組んでいる。
レーザライトは、太陽光、今日一般に利用されている様々なタイプの人工照明とは根本的に異なっている。まず、レーザ照明は単色性であり、光波長はすべて同じ長さ。また、「コヒレント」光源として知られており、位相差は一定。そのためレーザ照明は、通常のLEDよりも1000倍の強度を持つ平行光に近い光を出す。車のヘッドライトでは、これらの特徴は全く新しい機能の実装に使用できる。また、レーザ光の本質的な高効率性は、レーザヘッドライトの消費エネルギーがLEDヘッドライトの半分以下になることを意味している。簡単に言うと、レーザヘッドライトは燃料の節約に貢献する。
車の照明に使用されたときに、レーザ光の強度が、人間、動物あるいは野生動物に危険を与えることはあり得ない。これは、光が直接照射されないからだ。光は、まず道路交通での使用に適した形に変換される。結果として得られる光は非常に明るい白色光となっている。また、目にも優しく、エネルギー消費も極めて少ない。
全く安全なレーザ照明技術はすでに多様な消費者向け製品に使用されているが、気づかない場合が多い。
レーザ技術の特徴の1つは個々のダイオードのサイズ、この点は実装にとって重要になる。レーザダイオードは、わずか10µmであり、幅が1mmある通常のLED照明に使用されている小型、方形のセルに比べて1/100のサイズ。この光源を車に実装するとまったく新しい可能性が拓けてくる。BMWのエンジニアはヘッドライトのサイズを根本的に小さくする考えは持っていないが、理論的には可能だ。そうする代わりに、ヘッドライトは従来の表面サイズを保ちながら、BMW車のスタイリングで重要な役割を演じ続け、サイズ的な利点はヘッドライトユニットの深さを減らす方向に使うことも考えられる、つまりヘッドライトの位置やボディスタイリングで新たな可能性が拓ける。
BMWのエンジニアが最大限に使いたいと考えているレーザ照明技術の利点は、本質的に高い効率。LED照明は約100ルーメン/W程度の光だが、レーザ光からは約170ルーメン/Wの光が得られる。当然のことながら、BMWもレーザ光技術を利用して車全体の効率を上げることを考えている。
(詳細は、www.bmwgroup.com)

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