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日立、スケーラブルにネットワークを拡張する通信経路制御技術を開発

July 22, 2011, 東京--株式会社日立製作所(日立)は、データセンタ内のサーバやストレージなどを収容したコンピュータラックの増設にあわせ、ラック間を接続するネットワークをスケーラブルに拡張する通信経路制御技術を開発した。
同技術は、従来、データセンタのラックの接続に必要であった大型スイッチの代わりに、小型スイッチを並列に接続することで、システムの拡張や構成の変更にともなうラックの増設にあわせスケーラブルにネットワークを拡張し、立ち上げ時の初期投資を抑えるとともに、消費電力も低減する。また、稼動中の業務システムを停止することなくネットワークの拡張作業が進められ、運用性を高めるなど、大災害に対応するBCM(Business Continuity Management)強化の観点から、その重要性が高まっているデータセンタの低コストで柔軟な運用に貢献する。
日立は、小型のボックス型スイッチに着目し、これを並列に設定することで拡張性の高いネットワークを実現するスケーラブルな通信経路制御技術を開発。開発技術の概要は以下の通り。

(1) ボックス型スイッチの並列化のための通信経路制御技術: 従来、経路制御に利用されている通信プロトコルSTP(Spanning Tree Protocol)は、スイッチ間で複数の経路が接続されていても単独の経路しか使用しない。日立は、スイッチ間で複数の経路を同時に接続することで、各スイッチが自律的にネットワークを拡張する通信経路制御技術を開発した。個々のスイッチの機能をサーバなどへ接続ポートを提供するものとスイッチ間を相互接続するものに分け、運用することで、並列化を実現した。

(2) 並列化した小型スイッチの一括管理技術: 増設するスイッチのため、運用管理の負担が増大する問題がある。日立は、並列に設定した複数の小型スイッチを、一つの装置とみなして管理する技術を開発。一括してセキュリティの設定などが行えるとともに、スイッチ増設に伴うケーブル配線時には、正しい配線を誘導し、作業の効率化と信頼性の向上を実現する。この技術により、通信性能と信頼性を確保しながら、スケーラブルに拡張できるデータセンタのネットワーク基盤を構築することが可能となる。大型スイッチを用いて最大構成を想定したネットワークを構築する必要がなくなるため、立ち上げ時の初期投資を抑えるとともに、消費電力も低減する。また、すでに稼動している業務システムを停止することなくネットワークの拡張作業を進められるなど、運用性も改善。低コストで柔軟に運用できるデータセンタの実現により、BCM(事業継続性)の強化に貢献する。

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