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PV価格戦争が売上総利益に深刻な影響

July 22, 2011, Austin--IMSリサーチ(IMS Research)の分析によると、PVモジュールサプライヤの熾烈な価格競争により過去6ヶ月で売上総利益率を25%押し下げる結果となった。
サプライヤは厳しい価格競争を強いられているが、コストは価格と同じように急速には下げられないので、グロスマージン(粗利)が犠牲になっている。
IMSリサーチの業界四半期レポートによると、現在供給過剰となっている業界ではサプライヤは最近6週間で約15%価格を下げた。結晶PVモジュールの平均価格は、2011年Q1に1.80ドル/Wであったが、市場激変により価格が急落、同じモジュールが今では1.40ドル/Wを切る状態となっている。
太陽電池やウェハの価格急落がPVモジュール価格下落を相殺し、サプライヤの利幅への影響を緩和している。とは言え、ポリシリコンのスポット価格は2010年末以来30%以上下がっており、契約価格は比較的安定化しており、平均価格の下落ペースが極めて遅くなっている。ポリシリコンの平均価格は、50ドル/kgを維持しているので、下流のサプライヤはコストを下げられなくなっている。
「垂直統合化された中国の結晶PVモジュールTier1サプライヤは、メーカーとしては競争力のあるコスト構造をもっており、2010年の売上総利益率は20%台の上の方だった。マージンは、3Q10にピークから下降を始めており、現在の価格水準はこれらのサプライヤにも大きな圧力となっている。当社の予測では、サプライヤの平均的な粗利は3Q11には20%を切る、Tier2サプライヤのマージンはさらにこれを下回る」とIMSリサーチのシニア市場アナリスト、Sam Wilkinson氏は分析している。
IMSリサーチの推定では、世界のPVモジュールサプライヤが生み出す売上総利益は、2010年は、四半期で約25億ドルが平均だったが、2011年はマージンの減少と出荷減により、Q1とQ2は四半期毎に40%近く落ち込んだ。2011年下期の需要回復が予測されており、これがサプライヤの利益回復の一助になるものと考えられる。IMSリサーチの予測では、3Q11、4Q11にはPVモジュールサプライヤの総売上利益は再び伸び始める。
(詳細は、「PV電池とモジュール四半期レポート」)

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