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フラウンホッファILT、史上初280Wフェムト秒レーザシステム

May 27, 2011, Aachen--アーヒェンのフラウンホッファ研究所(Frauhofer Institute)レーザ技術ILTの研究者は、KORONA社プロジェクトで、Quantum Optics MPQマックスプランク研究所にフェムト秒レーザを導入した。これは、515nm波長で完璧なビーム品質を持つ平均出力280W史上初のレーザ。
このターンキーレーザは、周波数倍増Yb:INNOSLABアンプをベースにしている。可視光において、回折限界のビーム品質でこれ以上の出力を達成したレーザシステムはこれまでに存在しない。
超短レーザパルスは、科学や産業分野では確立されたツールとなっている。アプリケーションの範囲は、平均出力のスケールアップにともなって多様化してきた。最近ではビーム源開発で大きな進歩が見られ、回折限界のビーム品質で平均出力数100WがYbドープファイバ、INNOSLAB、シンディスク形状、1µm波長で実証されている。フラウンホッファILTの研究者はYb: INNOSLABアンプリファイアで出力1.1kWの記録を保持している。
これらのビーム源が、研究および産業界で広く用いられるには、信頼性と使いやすさが必須となる。フラウンホッファILTの研究者は、レーザシステムをMPQにインストールした。515nm波長で平均出力は280W、産業用に近いユーザインタフェースを用いてビーム品質はほぼ回折限界のM2<1.4。量産品のフェムト秒レーザからの3W出力をYb: INNOSLABアンプで増幅してパルス幅700fsで470Wとし、それを非線形結晶で周波数逓倍する。結果として、MPQでは、市販システムと比べて一段大きな平均出力を自由に使えるようになった。
INNOSLABレーザは市販されている。フラウンホッファILTのスピンオフ企業EdgeWave GmbHが、INNOSLABベースプラットフォームのパルスタイプ固体レーザを研究、産業向けには販売している。また、別のフラウンホッファILTスピンオフ企業、Amphos GmbHは、100~1000WレンジのYb: INNOSLABレーザを開発し、販売している。
(詳細は、www.ilt.fraunhofer.de)

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