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カールスルーエ工科大学、世界記録25Tbps 50km伝送実現

May 25, 2011, Karlsruhe--カールスルーエ工科大学(KIT)の研究者たちは、単一のレーザビームに26Tbpsのデータをエンコードし、50km伝送してデータをデコードすることに成功した。これは1つのレーザビームで伝送された最大のデータ量。
KITが開発したプロセスにより、700枚のDVDのコンテンツをわずか1秒で伝送できる。
この実験で、Jürg Leuthold教授のKIT研究チームは2010年の自らの高速伝送記録、10Tbpsを打ち破った。今回の記録更新は、新しいデータデコーディングプロセスによるもので、このO/Eデコーディング法は最高のデータレートの純粋光計算をベースにしている。狙いは、高速データレートを最初により小さなビットレートにブレークダウンして電気的に処理できるようにすることにある。先ずビットレートのブレークダウンを光で行う必要がある、何故なら26Tbpsのデータレートに適用できる電子的な処理方法が存在しないからだ。
ロイトホルトの研究チームは、いわゆる直交周波数分割多重(OFDM)をデータのエンコードに用いた。長年、この処理法はモバイル通信に用いられて成功を収めている。これは数学的ルーティーン(高速FFT)をベースにしている。「課題は処理速度を1000倍といわず、26Tbpsでデータ処理するには約100万倍にすることだった」とLeuthold教授はコメントしている。「決定的な革新アイデアは、数学的ルーティーンに光を導入することだった」。光レンジの計算は、単に高速であるというだけでなく、極めてエネルギー節約的である、なぜならエネルギーはレーザとわずかな処理ステップにしか必要ないからだ。
Leuthold氏は、「数年前、レーザをたくさん使ったシステムでも、データレート26Tbpsはユートピアだった。それがあったとしても、アプリケーションは何もなかっただろう。26Tbpsを使えば、同時に4億通話を伝送できる。当時は、こんなものは誰も必要としていなかった。今日では、状況は一変している」と時代変化についてコメントしている。インターネットではビデオ伝送が支配的になり、極めて高いビットレートが必要になっている。通信ネットワークでは、すでにチャネルレート100Gbps(0.1Tbps)回線が運用されている。現在、研究は400Gbps~1Tbpsのシステムの開発に集中している。今回のカールスルーエの成果は、現在進行中の開発に先行するものだ。ヨーロッパ中の企業や研究者がKITで超高速伝送の実験に取り組んできた。そのメンバーの中には、ドイツのアジレント、ミクラム、スイスのTime-Bandwidth、イスラエルのフィニサ、UKのサザンプトン大学のスタッフが含まれている。

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