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オハイオ大の研究者、3D顕微鏡用レンズを発明

March 23, 2011, Columbus--オハイオ州立大学(Ohio State University)のエンジニアが微小物体を1度に異なる9つの角度でとらえて3D像を作成するレンズを発明した。
他の3D顕微鏡は、複数のレンズもしくはカメラを使用し、対象物の周囲を移動するが、この新しいレンズは3D像を実現する初めての単一、静的レンズ。同大学集積システム工学助教授、Allen Yi氏とポスドク研究者、Lei Li氏がJournal of the Optical Society of America A.最新号にこのレンズを発表した。
Yi氏はこのレンズについて、「微小コンポーネントのアセンブリに極めて複雑な機械を使用しているマイクロエレクトロニクスとメディカル機器のメーカーのために、概念を実証した」と語っている。
エンジニアは高精度切断機上のプロトタイプ熱可塑性レンズを引き延ばすが、同じレンズが従来の成形技術でもっと安価に製造可能であるとYi氏は言う。爪ほどの大きさのプロトタイプレンズは、一見、指輪用にカットした宝石のように見え、それはフラットトップで8個の小平面(facet)に囲まれている。宝石は対称的にカットされているが、このレンズはシンメトリーではない。小平面のサイズと角度は、肉眼では分からないが、微妙に異なっている。
「どの方向からこのレンズを見ても、形状は違っている、自由形状レンズだ」と同氏は説明する。自由形状オプティクスは、10年以上前から使われている。しかし、微小物体をイメージングできる自由形状レンズを設計するコンピュータプログラムを書くことはできなかった。
Yi氏とLi氏は、熱可塑性材料(ポリメチル・メタクリレート)からその形状を切り出すために、ダイヤモンドブレードを持った市販のフライス加工機を使用した。この装置でレンズからプラスチックを10nm単位で削ぎ落とした。レンズの最終形は、上部がカットされ、底面が平坦で広いライン石に似ている。両氏は、そのレンズを、カット面から下を見るように、カメラ付き顕微鏡に設置し、フラット面の下に小物体を置いた。
各カット面が異なる角度で対象物の像を捉えると、それをコンピュータで3D画像に仕上げることができる。
「このレンズを使うと、複数の顕微鏡を1台にまとめたようになる。このプロジェクトの最も魅力的な点は、微小サンプルを2Dではなく、実際の形状でみられることだ」とLi氏はコメントしている。

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