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ベライゾン、EXFO、ジェネラルフォトニクスが共同でPMD計測

March 17, 2011, Los Angeles--ベライゾン(Verizon)、エクスフォ(EXFO)、ジェネラルフォトニクス(General Photonics)は、通信中のLHネットワークで、ライブトラフィックを運んでいる隣接チャネルに影響を与えることなく偏波モード分散(PMD)の計測に成功した。
40G、100G信号伝送では、システム障害を見定めるためにPMDを計測する。ベライゾンのネットワークで行われたフィールドトライアルでは、2つの新しい方法を用いてPMDを計測した。1つはジェネラルフォトニクスのPMDPro PMD-1000とSmartLight TCA-1000を用いた方法で、これはライトパス(light-path) PMD補償に基づいている。もう1つは、EXFOのプロトタイプ機を用いた方法で、FTB–5700分散アナライザのアルゴリズムを利用し、ランダム偏光テスト信号の統計的解析に基づいている。両方法とも、トラフィックを運んでいる長距離(LH)ネットワークのアイドルチャネルで実施された。同ルートの期待PMD値と比較して、計測はネットワークの現用チャネルに悪影響を及ぼすことなく、高精度に行われ、両方法ともトラフィックが流れるシステムでのPMD計測に適していることが分かった。
「PMD計測の技術的進歩は、ネットワークパフォーマンスの改善への重要な一歩である」とベライゾンの光トランスポートネットワークアーキテクチャ担当ディレクタ、Glenn Wellbrock氏は指摘している。
これまでは、PMD計測は装置に接続していないダークファイバでしかできず、ファイバでサービスが提供されてからのPMD情報を収集する方法がなかった。それに対して、今回の2つの新しいPMD計測方法は、トラフィックが流れているファイバルートの正確なPMD計測に用いることができる。アクティブコンポーネント、パッシブコンポーネント、混合ファイバセクション、つまりEDFA、MUX、DEMUX、ROADMsと光ファイバを正確に計測できる。
ライトパスPMD補償法は簡便で、高速であり、50GHzスペーシングのDWDMチャネル内の光源が必要となるだけだ。計測に必要な時間はわずか数秒。帯域が0.2nm程度のチャネルASE光源か、任意の変調方式の40G信号のいずれかを、PMDモニタリング用の信号源として用いることができる。

高PMD区間検出技術
高PMD区間特有の極めて短い偏波変動周期を観測することで当該区間を特定できる。高PMD区間の偏波変動周期は、数十cm程度であり、かつ中継網を測定対象とするため、数cmレベルの分解能にて40km以上を探索可能な光反射計が必要であり、PNC-OFDRは測定距離40kmにわたって5cmの分解能を実現しているため、高PDM区間の特定が可能になった。

長距離高分解能反射計技術
従来のC-OFDR技術は光源の波長揺らぎ(位相雑音と呼ばれる)の影響で、測定距離が長くなると分解能が著しく劣化し、長距離に渡って高精度な測定を実施することが困難だった。PNC-OFDRはその位相雑音を光干渉計でモニタリングしながら測定を行い、モニタした位相雑音の情報を元に測定信号から計算処理で雑音成分を取り除く。これにより、通常2km程度に制限されてしまうOFDRの高分解能測定可能な距離を40kmまで拡大した。
今回得られた成果では、測定可能距離が40kmであるため、中継区間が80kmまで延伸している現在の伝送路においては、両端からの測定が必要となる。NTT研究所は、今後、測定距離を80kmまで延伸し、片端からの測定のみで検出可能になるよう研究を進める。同時に、一層の検出精度の向上に向け、研究開発を推進し、2~3年後の実用化を目指している。また、PNC-OFDRは、光ファイバ網のPMD区間検出に応用可能であるだけでなく、光ファイバケーブルの製造時におけるPMD 検査のほか、温度や歪みの検出機構として各種製造装置や常時モニタリングシステムなどへの応用が可能であるため、NTTは「産業界へ広く普及できるよう多分野への幅広い技術の応用を模索していく」としている。

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