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NEC、火災現場におけるテラヘルツカメラの有効性を実証

March 16, 2011, 東京--NECは、国立大学法人東京大学(小宮山進教授)と独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の協力のもと、火災環境下において、テラヘルツ波による画像計測技術が、可視光および赤外線による計測技術に比べて優位性があることを実証した。
実証実験は、NECとNICTが共同開発した「高感度実時間非冷却テラヘルツカメラ」を用いて行われ、テラヘルツ波を活用した画像計測技術によって、模擬火災現場の黒煙を透過して画像を撮影できることを確認した。
テラヘルツ波は、赤外線と電波の中間に位置する電磁波で、計測や通信等における新たな利用技術の研究が進められている。テラヘルツ波は紙・プラスティック・繊維・煙などを透過し、またテラヘルツ波を用いた画像計測はX線よりも安全であると考えられているため、次世代の非破壊検査技術として注目されている。
黒煙が発生する火災現場では、目視による視認性が低下するため、煙を透過して現場の状況を把握できる撮像技術の実用化が強く求められている。テラヘルツ波はこうしたニーズに応える技術と考えられているが、一方で大気に吸収されやすいという特性を持ち、実際の火災現場における有効性の検証が課題となっていた。
NECは、2008年4月に高感度のボロメータ型非冷却2次元テラヘルツアレイセンサを開発して以来、高感度実時間非冷却テラヘルツカメラの開発や、テラヘルツアレイセンサの感度向上に取り組んできた。
NECは「今後、今回の成果を活用してテラヘルツ画像計測装置の開発・製品化を進め、非破壊検査、医療・創薬、違法物検知等の分野で貢献していく」とコメントしている。

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