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富士通、第57回大河内記念技術賞を受賞

March 11, 2011, 神奈川--富士通セミコンダクター、富士通研究所は、「最先端LSIを実現したArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザリソグラフィ用新規レジスト材料の開発と実用化」に関して第57回(平成22年度)大河内記念技術賞を受賞した。
大河内賞は大河内正敏工学博士が、財団法人理化学研究所の第3代所長(大正6年~昭和21年)として学会・産業界に残した大きな貢献を記念して設立されたもので、毎年、日本の生産工学・生産技術分野における顕著な業績に対して贈られる。
LSIはシリコンウエハ基板上に大規模な回路を小さく形成する技術を用いて製造され、微細化することで1枚のウエハから多数のLSIを製造してコストを低減することができ、性能や省電力性が向上してきた。微細化のためには、回路パターンをレーザ光で転写する過程(リソグラフィ工程)での光源の波長を短くし、さらに、回路パターンが転写される感光性材料(レジスト)にも、レーザ光の波長に最適な構造の材料を開発することが必要となる。
受賞対象となった業績は、環状の炭化水素基であるアダマンチル基がArFエキシマーレーザ光波長に適していることを世界で初めて見出し、独自の材料設計に基づき、新たな化学構造である「親水性の高いラクトン基」と「反応性の高い脱離型アダマンチル基」を組み合わせたArFエキシマレーザリソグラフィ用の新規レジスト材料として開発・実用化し、90nm世代以降の先端LSIの量産を可能にしたもの。現在では同技術が世界的なデファクト標準技術となっている。
開発した技術は最先端LSIの製造に不可欠なものとなっており、LSIが内蔵されるパソコンや携帯機器などの小型・高機能・高性能化によって今日のICT社会の発展に大きく貢献している。

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