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物質材料研、ナノスケール光源を大面積基板上に緻密配列化

November 26, 2010, つくば--物質・材料研究機構(物質材料研)ナノ有機センター、三木 一司グループリーダーの研究グループは、大面積導電性基板上に金ナノ粒子を等間隔で緻密に配列することで、近接場光源の大面積化に成功した。
 近接場光は回折限界を超える分解能を可能とし、50nm程度の分解能を持つ近接場光顕微鏡の原理となったナノテクノロジーの一つ。計測技術や製造技術での超分解能化や超微細化が意識されていたため、ナノメートルスケールの点光源が主流になっていた。光としての近接場光は量子物理、化学、通信など広く応用されているが、光センサ、太陽電池、光化学反応などへの実用化には平方cmから平方m程度の大面積の光源が必要になる。ファイバープローブ先端の微小な開口部や、鋭利な金属先端で発生させていたナノスケールの近接場光点光源を如何に大面積化するかが課題であった。
 今回、研究グループは、10兆個のナノメートルスケールの点光源(直径10nmの金ナノ粒子)を1cm2の基板上に2次元的に並べることで、この大面積化の課題を解決した。粒子を並べる手法として、有機分子(アルカンチオール分子)で表面修飾した金ナノ粒子同士が自動的に自己組織化する現象を基盤技術として利用した。有機分子の分子間力によりナノ粒子間の距離は一定になる。また、基板表面を粒子と結合できる有機分子(アルカンジチオール分子)で修飾しておくと、基板表面とナノ粒子との間を化学結合で固定化できる。
 今回の成果は、近接場光をデバイス等へ実用化するための基盤技術となるものであり、このブレークスルー技術で近接場光源を大面積化することが可能になり、太陽電池技術、化学センサや生物センサの開発等広い分野に応用できる。
(詳細は、www.nims.go.jp)

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