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ウシオ電機、パワー半導体用φ8インチ一括投影方式の露光装置販売

November 4, 2010, 東京--ウシオ電機(ウシオ)は、パワー半導体製造用として、世界で初めてφ8インチウェハに対応した一括投影方式の露光装置「UX4‐ECO」を製品化し、この11月より販売を開始した。
 パワー半導体の製造プロセスでは、従来型の半導体同様、リソグラフィによる素子形成、電極や電気回路形成、保護膜形成などが行なわれており、一般的にφ4〜8インチのシリコンウェハに対応したステッパ(分割投影露光装置)やコンタクト露光装置、プロキシミティ露光装置が用いられている。
 パワー半導体製造メーカー各社では、パワー半導体の需要の増大や、デバイスの多機能化・多品種化に対応するために、スループットの向上をはじめ、複数サイズのウェハや特殊なウェハへの対応、裏面露光などが求められていが、ウシオによると現状では次のような問題がある。
ステッパの場合
・ウェハ1枚に対して分割して露光するため、スループットが低い。
・標準設計のため、サイズ変更や特殊なウェハ、裏面露光への対応が難しい。
・イニシャルコストが他の露光方式に比べて割高になる。
コンタクト/プロキシミティ露光装置の場合
・マスクとウェハが接触するため、双方にダメージが発生し、歩留まりの低下、ランニングコスト高となる。
・特殊なウェハに対しては、反りによるウェハ割れなど、リスクが高い。
 今回製品化した「UX4‐ECO」は、自社開発の光源、光学系、機械、電気、ソフトウェア設計などの要素技術を結集した一括投影露光装置をベースに、パワー半導体用として再設計した。これにより、φ8インチウェハの一括露光を可能とし、従来のステッパに比べて生産性を2倍に高めた。
 また、1台で複数サイズのウェハや特殊なウェハへの対応、裏面露光も可能とした。さらに、装置設定の変更やパーツ交換を不要としたことから、多機能化・多品種化への対応とともに、トータルコストの75%削減を実現した。

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