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ケック天文台、NSFから172万ドル獲得

August 17, 2010, Kamuela--W.M.ケック天文台(W.M. Keck Observatory)は、国立科学財団(NSF)から172万ドルの資金を獲得し、地球の大気の乱流修正に用いる初の近赤外・先端チルトセンサを設計する。
 この改善により、Keck I 望遠鏡の感度と解像度が向上する。近赤外を使用するこの望遠鏡は可視光のハブル望遠鏡(Hubble Space Telescope)よりも遙かに優れた解像度を実現している。
 NSFの先端技術&機器(ATI)プログラムからの資金によってケック天文台は、近赤外・先端チルトセンサを設計、建設し、Keck I Laser Guide Star(LGS)アダプティブオプティクス(AO)システムとOSIRISに実装する。AOシステムは、地球大気に起因する画像のぼやけ、星の瞬きを取り除くことができる。この新しい機器は、センサ用のカメラを作製するCaltech Optical Observatoriesと共同で開発する。
 現行のKeck LGS AO設備では波面センサを使用してレーザベースの人工星見ることで大気の乱流を計測する、大気の乱れを補償するデフォーマブル・ミラーの能力は毎秒約1000倍。人工星からは大気に由来する画像の動きについての情報がないので、現在は可視の先端チルトセンサを用いてAOシステム内の高速先端チルトミラーを制御している。その結果、得られる像は鮮明であり、天文学者はUranusの嵐や遙か遠方の星雲(galaxies)など、宇宙の観測対象を詳細に観測できる。
 新しい赤外の先端チルトセンサは、近赤外波長でセンシングすることで、このAOパフォーマンスを向上させる。この新しいAOシステムによる修正で星の画像はより小さくなり、明るくなる。このため、天文学者がKeck I LGS AOシステムで観測できる空の範囲も、天体の数も増える。解像度が向上するので、超高質量星の誕生、初期の星形成過程の星雲、星のない、光を発しない暗黒物質星雲などの観測に進展が期待できる。
(詳細は、www.keckobservatory.org)

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