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インテル、光伝送技術で銅線回路を代替する研究成果を発表

July 29, 2010, サンタクララ--インテル・ラボは、世界初のハイブリッド・シリコン・レーザ技術を活用したシリコン・ベースの光データ伝送技術を開発した。
 実験用チップは 50Gbpsのデータ伝送が可能。研究者はさらに高速化の実証実験を推進する。低コストで高速な光ファイバに基づく同技術は、コンピュータメーカーにネットブックからスーパー・コンピュータに至る、従来のシステム設計を刷新する。サーバ施設およびデータセンタを有する企業は、多数のケーブルを1 本の光ファイバケーブルに置き換えることにより、性能のボトルネックを取り除き、設置スペースおよび電力の大幅な運用コストの低減が可能となる。
 50Gbpsのシリコン・フォト二クス・リンクのプロトタイプは、世界初の成果を過去多数達成したインテルの長期にわたるシリコン・フォト二クス研究における成果。同技術は、インテルがこれまでに開発してきた光送信/受信チップなど、あらゆるコンポーネントを集積化している。これには、2006年に米カリフォルニア大学サンタバーバラ校と共同開発したハイブリッド・シリコン・レーザや、2007 年に発表した高速な光変調器および光検出器も含まれている。
送信チップは 4 つのレーザを集積し、データを 12.5Gbpsで符号化する光変調器をそれぞれのレーザ光が通過する。4 つのレーザ光は統合し、単一の光ファイバに 50Gbpsで出力される。リンクの反対側では、受信チップが 4 つのレーザ光を分解し、光検出器へと導き、光データを電気信号に再変換する。両チップは半導体業界で広く用いられる低コストな製造技術により実現する。インテルの研究者は変調器の速度を拡張し、チップ毎におけるレーザ光の数を増やすことで、データ転送速度を向上する作業を開始している。これは、一般的なノートブック PC の全コンテンツを 1 秒以内で伝送することができる 1 Tbpsの光接続の実現に向けたものだ。
 今回の発表はインテルの「Light Peak」(開発コード名)技術とは異なる研究成果。この 2 つの技術はインテルの I/O 戦略の一環。LightPeak は、近い将来のアプリケーション向けにインテルのクライアント・プラットフォームにマルチプロトコルで 10Gbpsの光接続実現を目指すための研究。シリコン・フォト二クスは、シリコン集積を活用し大幅なコスト削減やテラ・スケール・データ転送速度の実現、大量生産アプリケーションでの光通信実現を目指す研究開発。今回の成果は、光伝送技術の実現に近づく重要な一歩。

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