All about Photonics

Home > News > News Details

News Details ニュース詳細

フラウンホッファIMS、非冷却遠赤外センサを開発

July 13, 2010, Duisburg--フラウンホッファ研究所マイクロエレクトロニック回路&システムIMSの研究者が室温動作の遠赤外(LWIR)イメージングセンサを開発した。
 現在のLWIRカメラは、-193℃以下に冷却する必要がある。非冷却イメージャもあるが、それは主に軍事用途であり、ヨーロッパ市場では手に入らない。こうした現状が変わろうとしている。フラウンホッファ研究所マイクロエレクトロニック回路&システムIMSの研究者たちが室温で動作する遠赤外イメージングセンサの開発に成功した。
 IRFPA(Infrared Focal Plane Array)センサの心臓部にはマイクロボロメタ-温度感知検出器があり、これが遠赤外光を検出する。2D像を形成するためには複数のマイクロボロメタを組み合わせてアレイを作る。マイクロボロメタが熱源からの光を吸収するとその内部温度が上昇して電気抵抗が変化する。読み出しチップは、この抵抗値をデジタル信号に変える。従来、このステップは中間処理を必要としていた。電気パルスを、まずアナログ信号に変え、次にADCでデジタル化する。IMSの研究者Dr. Dirk Weilerは、「われわれはイメージャに専用のコンバータを使用する、シグマ-デルタコンバータだ。これによって直接デジタル信号を生成することができる」とコメントしている。
 複雑で高コストの冷却は、もはや必要ない。Weiler氏は、この開発がモバイル機器などに利用されると見ている。冷却装置が不要になったことで重量が軽くなる。冷却用のエネルギーが必要なくなるので、モバイル機器動作時間が長くなる。モバイル赤外カメラは、消防活動で煙の中に取り残された人を見つけるなどに利用できる。
(詳細は、www.ims.fraunhofer.de)

製品一覧へ

関連記事

powered by weblio





辞書サイトweblioでLaser Focus World JAPANの記事の用語が検索できます。

TOPへ戻る

Copyright© 2011-2013 e.x.press Co., Ltd. All rights reserved.