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光ケーブルが加速するアフリカサハラ以南の有線通信

May 27, 2010, Cape Town--アフリカのサハラ以南は世界で最も有線通信が普及していない地域。これまで銅線ネットワークインフラに既存ペレータが投資してこなかったからだが、アフリカ大陸の東西の海岸沿いに敷設されつつある一連の光ケーブルによって有線通信が再び脚光を浴びるようになり、データやブロードバンドインターネットサービス需要に対応していこうという動きが出ている。
 Frost & Sullivanの調査レポート「アフリカ、サハラ以南の有線通信オペレータの生き残り戦略」は、2008年に67億8000万ドルだった市場は、2015年には122億5000万円に達すると推定している。この調査でカバーしている有線技術は、銅線ネットワーク、光ファイバネットワーク、ダイアルアップ、ADSL、ISDN、WiMAX、CDMAおよびMPLS。
 Frost & Sullivanのアナリスト、Jiaqi Sun氏によると、有線通信の成長を後押ししているのは、データとインターネットサービス需要の増加、コスト効果の高い固定ワイヤレス技術の敷設、光ケーブルの導入。「有線サービスを利用しているのは主に企業ユーザ、特にデータ、インターネットサービス、固定ワイヤレス技術が利用されている。」
 WiMAXやCDMAなどの固定ワイヤレス技術は資本集約的な銅線インフラ投資の要件を克服し、新規サービス市場投入までの時間を短縮している。加えて、光ファイバケーブルがコストを抑え、今後3~5年のインターネットサービスの帯域容量増に対応する。Sun氏は、「企業顧客は、モバイルサービスよりも高品質の有線サービスを好む。従来の有線オペレータは規制を撤廃して、有線/固定ワイヤレス技術へ移行しつつある」と分析している。
 同氏の見方では、有線の力と新しいモバイル提供の組み合わせで既存顧客を引き留めつつ、新たな顧客も獲得することになる。加えて、データとインターネットサービスが有線通信で今後、新たな収益になる。
 「サハラ以南には、発電所など物理的なインフラが欠如していたため、有線ネットワークの普及が妨げられていた。従来の有線通信も高価な銅線に依存している。有線オペレータは、インフラ構築資金がないため、サービス品質の向上は困難であると考えている。」
 サハラ以南の国々では、既存キャリアの株の過半は、今なお中央政府が保有している。このため、規制緩和が進まず、これが有線通信成長の足枷になっている。資本集約的な有線ネットワークインフラ展開のための政府の投資は限られているからだ。Frost & Sullivanの見方では、従来のオペレータは段階的に固定ワイヤレス/モバイル技術に移行してサービスポートフォリオを多様化していく。
 「ワイヤレスサービスの移動性と有線サービスの品質とを組み合わせることで、有線オペレータは競争力を獲得し、顧客を引き留めておくことができ、結果的にサービスが普及する。固定網オペレータにとっては、顧客サービスの品質向上が緊要課題であり、これによって既存顧客に加えて新規の顧客も惹きつけることができる」とSun氏は分析している。

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