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NTT AT、「CLEO/Laser Focus World Innovation Award」大賞受賞

April 30, 2010, 東京--NTTアドバンステクノロジ(NTT AT)の「KTN光スキャナー」が「CLEO/Laser Focus World InnovationAward」大賞を受賞した。
「CLEO/Laser Focus World Innovation Award」は、レーザ科学分野における革新的な製品や技術を表彰するもので、日本企業としては初の受賞となる。
 表彰式は、5月16日(日)〜21日(金)に米国・サンノゼで開催されるレーザや光技術の世界最大級の国際会議「CLEO/QELS:2010」で行われる。
「KTN光スキャナー」の主な特長としてNTT ATは、次の3点を挙げている。

1. 世界最高レベルの焦点移動性能
KTN可変焦点レンズは、凸レンズとして機能し、電圧の2乗に比例して焦点距離が変化する。焦点移動距離は、f=25cmのレンズと組み合わせ、1kVの電圧で4cmと、様々な分野に応用可能な性能が確認され、動作速度は同じ光学系にピンホールを設置し、ピンホールからの光強度が1マイクロ秒の短時間で変化することを確認。これは、実用化されている可変焦点レンズの 1,000倍の速度であり、論文レベルの報告を含めても世界最高速度。
2. 鉛を使わないKTN材料
従来、可変焦点レンズとしては、PZTの圧電性を利用したものが、比較的高速なものとして実用化されているが、機械駆動方式であるため、その応答速度は1kHz程度が限界。またPZTは鉛を含んでいるため、廃棄時の環境への影響が懸念され、欧州ではRoHS指令による使用制限が検討されている。KTN可変焦点レンズはこれらと比較して性能面で大きく上回っている他、鉛を使っていないので、環境に優しい部材であると言える。
3. 従来製品では不可能なランダムスキャン機能
加える電圧と光の進行方向が一対一に対応し、また動作速度が極めて高速であることから、電圧印加方法を工夫することにより、柔軟な光ビームスキャナー動作が可能となる。例えば、デジタル信号を加えると、光スキャン角は多点間を瞬時に移動し、アナログ信号を加えれば連続的にスキャン動作する。連続動作からランダムスキャンまであらゆる動作が可能なことから、レーザレーダやレーザスキャンディスプレイに最適であると言える。

 KTNスキャナーの主な用途は、レーザ加工、3次元計測、光通信、ディスプレイ、光記録媒体(DVD等)、イメージング、センシング、プリンタ・コピーなど、幅広い分野において、従来使われているポリゴンミラー、ガルバノミラー、MEMSの代わりに使用され、高速化や小型化に寄与することが期待される。

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