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世界初リアルタイムデジタルコヒーレント100G長距離光伝送に成功

March 29, 2010, サンディエゴ--NECは、100Gデジタルコヒーレント光送受信方式でリアルタイムに長距離光伝送を行うトランスポンダを開発し、1520kmの長距離光伝送区間を100GbEのリアルタイム通信に世界で初めて成功した。
NEC はVerizon社が保有する米国テキサス州の北ダラス地区に敷設されている光伝送路を使用したフィールドトライアルに参加した。同トライアルでは、今回開発したトランスポンダを100GBASE-LR4クライアントインタフェースでJuniperコアルータ「T1600」に接続し、NECの DWDM装置「DW4200」を用いて、エンド・ツー・エンドでエラーフリー伝送を実証した。
これまでの100Gデジタルコヒーレント光受信方式の研究開発では、受信信号データを測定器でキャプチャ・蓄積、デジタル化した後に、別途PCなどで信号処理を行うオフライン信号処理による伝送特性評価が行われていた。オフライン評価では、非常に短い時間での評価しか行うことができないため、実運用で問題となる長周期変動による特性変化などの評価が困難だった。
今回のトランスポンダは、100Gコヒーレント光伝送を実現する光送受信回路により、リアルタイムに伝送特性を評価できるようになったことに加え、誤り訂正符号回路部、Ethernet装置とのインタフェース部も含んでおり、100G信号サービスとしての評価も可能な構成となっている。データレートは112Gb/s。DWDMシステムは、EDFAと分布ラマンのハイブリッドアンプを使用。100GEと100Gトランスポンダとの光接続にはフィニサの100GBASE-LR4 CFP光トランシーバが用いられている。
今回のフィールドトライアルにより、100Gデジタルコヒーレント方式の基本機能を世界で初めて実証したが、今後の実用化に向けては(1)光回路の小型化、集積化、(2)デジタル信号処理部のLSI化による小型化、低消費電力化、(3)歪補償のデジタル信号処理化などのさらなる高機能化が必須となる。

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