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ソニー、大型プロジェクタ用RGBレーザ光源モジュールを開発

March 12, 2010, 東京--ソニー株式会社は、デジタルシネマ用などの大型プロジェクタ向けに、赤・緑・青3原色(RGB)の合計で21W(5,000ルーメン相当)という高出力レーザを、業界最小クラス530ccの小型パッケージに一体化した、RGBレーザ光源モジュールを開発した。
 今回開発したRGBレーザ光源モジュールは、赤と青には半導体レーザを、緑には小型・高出力な固体SHGレーザを用いており、赤と緑は自社開発したレーザを採用している。3色のレーザはそれぞれ、赤10W・緑6W・青5Wの合計21Wという高出力であると同時に、15〜22%(3色平均で18%)という可視域の高出力レーザとしては高いエネルギー変換効率を達成している。この高いエネルギー変換効率により、モジュール自体の低消費電力化もあわせて実現した。
 この光源モジュールの用途として、明るさ1,000ルーメン程度のホームシアター用などのプロジェクタの光源に使用できるほか、3色の光線がそれぞれ平行光で出力するように設計されているので、複数モジュールを積み重ねることができ、明るさ10,000ルーメン以上の大型プロジェクタや、さらにはデジタルシネマ用の大型プロジェクタ用への応用も可能。光源として現在使われているキセノンランプに替えてこのモジュールを使った場合、レーザの特性を生かして次のような特長が得られる。
高輝度化(複数モジュールを積み重ねることで実現)、光源の長寿命化、低消費電力、高コントラスト・広色域、プリズムなどの光学部品の小型化。
開発品の主な特長
1. 530ccの小型パッケージから21Wの高い光出力を実現
赤色および青色には半導体レーザを、緑色には小型高出力な固体SHG*2レーザを用いた。赤と緑は自社開発したレーザ。3色のレーザはそれぞれ、赤10W・緑6W・青5Wの合計21W。
2. 高いエネルギー変換効率による低消費電力化を実現
赤・青は半導体レーザ結晶の高い品質と効率よく排熱する実装技術により、また、緑においては、波長の変換効率を高めるソニー独自のレーザ構造により、それぞれのレーザが15〜22%(3色平均で18%)という、可視域の高出力レーザとしては高いエネルギー変換効率を達成。これにより、 110W(5,000ルーメン時)という低消費電力化を実現。さらに、高効率による発熱低減に伴い、レーザに必要な冷却用部品の小型・簡略化が可能になる。
3. 10,000時間以上の長寿命
レーザ光源の特長として、キセノンランプの3〜20倍に相当する10,000時間以上の長寿命化が可能。ランプ交換の手間を省くことで運用コストの低減が可能となる。

 ソニーは、このモジュールの技術をソニーマニュファクチュアリングシステムズ㈱に技術移管し、同社より、2010年後半からサンプル出荷を開始する予定。

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