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通信ネットワークの全面的なグリーン化にむけてGreen Touch発足

January 14, 2010, ロンドン--通信ネットワークのエネルギー効率を現在の1000倍に向上するために必要となる技術の創出を目標に掲げ、ベル研究所率いる国際コンソーシアム「GreenTouch」が発足した。これにより世界は、グリーンで、よりサステインナブル(持続可能)な通信の将来に向けて大きな一歩を踏み出したことになる。
エネルギー効率の1000倍向上は、インターネットを含む世界の通信ネットワークを、現在の1日の消費電力でおおよそ3年間動作させることが可能な水準に相当する。
1000倍のエネルギー効率向上という目標は、現在の情報通信技術(ICT)ネットワークにはエネルギー効率を現在の10000倍に引き上げる余地があると結論した、ベル研究所の研究に基づいている。この結論は、ベル研究所が実施したICTネットワークおよび技術の基盤要素(光技術、無線技術、回路技術、信号処理技術、ルーティング技術、アーキテクチャ技術)の基礎分析と、シャノンの定理などの既成の公式を適用することによるそれぞれの物理的限界の研究から導き出された。
Green Touchは、今後数十年間にわたって持続可能なネットワークの中心に据えられる、エネルギー効率への画期的な新しいアプローチの考案・実現に向けて、産学官の研究機関のリーダーたちを集結する。このコンソーシアムでは発足とともに、情報通信技術(ICT)に関わるすべてのコミュニティに対し、この大規模な目標達成に向けた協力の呼びかけを開始した。
Green Touchイニシアティブの創設メンバーは次のとおり。
サービスプロバイダ(通信事業者):AT&T、中国移動通信(China Mobile)、ポルトガルテレコム、スイスコム、テレフォニカ
大学研究機関:マサチューセッツ工科大学電子工学研究所(MIT-RLE)、スタンフォード大学Wireless Systems Lab(WSL)、メルボルン大学Institute for a Broadband-Enabled Society(IBES)
政府系、非営利系研究機関:CEA-LETI Applied Research Institute for Microelectronics(フランス・グルノーブル)、IMEC(ベルギー・ルーベン)、フランス国立情報学自動制御研究所(INRIA)
産業系研究機関:ベル研究所、サムスン綜合技術院(SAIT)、フリースケール・セミコンダクタ

業界調査会社大手IDCのエンタープライズ・コンピューティング、ネットワーク、コンシューマ、電気通信、サステインナビリティ担当シニアVP/ジェネラルマネージャ、Vernon Turner氏は次のように述べている。
「ブロードバンドの利用急増とともに、ICT分野のエネルギー消費量は急速に増加している。この流れに対応し、影響を軽減するために、直ちに対策を講じることが必要だ。Green Touchイニシアティブを際立たせる大きな特徴は、きわめて大規模でありながら、ハードサイエンスに基礎を置く定量化可能な目標へのコミットメントにある。Green Touchイニシアティブのグローバルな組織構成と領域横断的なアプローチは、必要とされる根本的な見直しと新技術の開発を促進させる。」
Green Touchイニシアティブではその目標を支えるべく、5年以内に、参照ネットワーク・アーキテクチャをまとめ、改善の実現に必要となる基幹要素のデモンストレーションを実施する。また、このイニシアティブから、新技術や新たな産業分野を創出する可能性も生まれる。
コンソーシアムの第1回会合は2月に開催される予定で、組織の5カ年計画や初年度成果物、メンバーの役割と責務などが決定される。

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