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FOC、世界最小40G DQPSK集積受信モジュール販売開始

January 12, 2010, 東京--富士通オプティカルコンポーネンツ(FOC)は、現在世界の通信キャリアに導入が進んでいる40Gbpsの光ネットワーク用40Gトランスポンダに搭載する、DQPSK位相変調方式に対応した、小型集積受信モジュールを2010年2月1日より販売開始する。
同製品は、遅延干渉計とバランスド・レシーバの集積部へPLC技術を適用することにより、世界最小サイズ(長さ:45mm×幅:27mm×高さ:8mm)を実現している。
この製品を採用することで、光ネットワーク用40Gbpsトランスポンダの大幅な小型化を実現することができ、環境負荷の少ない40Gbps光ネットワーク向けの光伝送装置の製造が可能となる。
近年光ネットワークの高速化、長距離化の要求に対応するため、40Gbps光ネットワークでは、光は常時ONの状態で、光の位相を変化させることにより1、0のデジタル信号を表現する位相変調が主流となっている。
位相変調方式の1つであるDQPSK方式では、4相の位相状態を利用し、シンボル速度を2分の1に低減することで、信号スペクトル幅を狭くすることやPMD 等の伝送制限要因に対する耐力を向上させることができる。また、それに伴って、使用する光および電子部品の必要周波数帯域を低減することができる。その一方で、光変調器および光受信器といった光部品の構造が複雑になるという課題がある。
FOCは、DQPSK方式に対応した、40Gbpsトランスポンダの受信部に使用される、世界最小サイズの40Gbps DQPSK集積受信モジュールの製品化に成功した。これにより、40Gbpsトランスポンダのより小型化、低コスト化が可能となる。

開発した技術
1. PLC技術により光回路を小型1チップで実現:DQPSK 方式の受信モジュールには、2つの遅延干渉計が必要であり、従来の空間光学系を用いる方式では、多数の光エレメントを配置するため、サイズの拡大や光学調整が煩雑になるという課題があった。今回、複数の光機能を集積するPLC技術で、2つの干渉計をコンパクトな1チップで構成することにより、小型化を実現した。また、PLCは、半導体ウェハプロセスに類似した製法で製造できるため、高い量産性による低コスト化が可能となる。
2. PLCチップ、受光素子及び増幅器を気密パッケージに集積: PLC チップと受光素子を高効率で、安定に固定するため、PLCチップの導波路形状と光結合系の最適化を行い、FOC独自のマイクロアセンブリ技術で単一の気密封止パッケージ内に集積。また、既存の製品で実績のある高周波設計技術、量産化技術により、高速受光素子や増幅器などの高速部品や配線の最適配置を実現した。
3. 使いやすいインターフェース: DC 電源端子をパッケージ側面に配置し、高速信号端子と分離することで、再生した高速信号を最短の長さで後段アンプに接続できる端子構成を採用。また、高速信号端子は、高周波設計技術で最適化した安価なフレキシブル基板(FPC)で回路基板と接続できる構造とし、実装の自由度向上や実装歪みの緩和などの取扱い易さの向上と低コスト化を両立した。



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