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レーザで陽子を加速して世界最高エネルギーを達成

November 5, 2009, Los Alamos--ロスアラモス国立研究所(Los Alamos National Laboratory)の国際物理学チームは強いレーザ光を用いて陽子を加速し、最高エネルギー達成に成功した。
 この技術を用いることで研究チームは、これまでは巨大な加速器でなければできなかったような超高速に粒子を加速することができる。世界中の物理学者がレーザ粒子加速、将来癌治療に使えそうなレーザ照射の研究を進めている。
 Sandrine Gaillard氏は、博士論文の一部として、ドレスデン研究センタ(FZD)放射線物理学研究所長、Cowan教授の指導のもとに実験を行い、レーザで粒子を加速して世界最高エネルギーを達成した。この記録的な結果はFZD、サンディア国立研究所、ネバダ大学リノ校、ミズーリ大学コロンビア校の研究者との協働で得られたもので、全員がニューメキシコ州のロスアラモス国立研究所トライデントレーザ施設(Trident Laser Facility)で実験を行った。陽子は加速されて2億5400miles/hour(高速の37%)の速度に達した。
 この新記録は、トライデントの特殊形状ターゲット、世界最高コントラスト強度、高エネルギーレーザを用いて達成された。研究者たちは、約600fsの高コントラスト超短パルスレーザを照射し、円錐形の構造に約80ジュール(Joules)で直接打ち込んだ。円錐形状の構造はフラットになった先端を薄膜で覆っている。表面はナノテクノロジー技術を用いて、Nanolabz社が作製した。
 強いレーザ光がこのアビル(avil-like)状のマイクロストラクチャの内部に衝突すると、電子が材料から解放される。フラットフォイルとは対照的に、マイクロストラクチャは先端まで電子を導く役割をする。生成した電場を用いて陽子を加速し、これまで達成できなかったエネルギーを実現した。
研究チームは、次のステップでは、効率的にレーザ光を高エネルギー陽子に変換することができる円錐形状を研究することにしている。

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