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新興市場のペイTV成功の決め手はVOD

October 16, 2009, ケンブリッジ--ピラミッドリサーチ(Pyramid Research)の調査レポートによると、2014年までのペイTV純増の84%が新興市場で占められる。しかし、これらの市場でペイTVVODの成功を左右する要因は多様だ。
 調査レポート「ペイTV ビデオ・オン・デマンド(VOD)市場:サービスプロバイダの戦略、事業モデル、今後5年の普及率予測」は、新興市場にペイTV VOD事業が成り立つかどうかの答えを見いだそうとしている。同レポートが対象としている市場は、ブラジル、チリ、中国、香港、インド、メキシコ、ポーランド、ロシア、米国。ここでは収益を増やすために見習うことができるビジネスケースを取り上げている。ペイ・パー・ビュー(pay-per-view)、NVoD、プッシュVOD、オンデマンド映画、DVR、タイムシフトTV、会員VOD、フリーVOD、インタラクティブVODなどだ。
 ピラミッドリサーチのシニアアナリスト、Dan Locke氏は、「2014年までに新興市場が、世界レベルで加入者総数の69%を占める。ペイTV純増全体の84%は、これらの市場からくる」と説明している。「世界のペイTVのほぼ半分は、アジア太平洋地域、大部分は中国とインドで占める。その次が、ロシア、エジプト、トルコ、ポーランドだ」と同氏は付け加えている。
 ほとんどのペイTV加入者が新興経済圏にあるとは言え、これらの市場での収益性は、加入者1人あたりのペイTV売上が小さいために、先進市場における収益性と比べると頗る小さい。「収入が少ないので、ほとんどの開発途上国市場では、高価なペイTVサービスには手が届かない。したがって、無料もしくは海賊コンテンツのような安価な代替物が、ペイTV普及の妨げとなる。結果的に、新興市場のペイTV売上げは全体のわずか20%を占めるに過ぎない」とLocke氏は分析している。
 「新興市場で成功するペイTV VODは様々な要因に規定される。ネットワーク技術とアーキテクチャ、利用できるコンテンツ、消費需要、競争環境など。新興市場では米国よりも設置率は低いが、未開発市場がかなり大きいので、VODやDVRサービスの収益チャンスはかなり大きいとピラミッドリサーチは見ている」と同氏はコメントしている。

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