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環境配慮型データセンターの構築技術を共同開発

September 30, 2009, 東京--富士通と富士電機システムズは、環境配慮型データセンターの構築技術を共同で開発した。
データセンターのエネルギー使用状況の見える化技術を活用し、センター内の局所で発生する熱だまりに対応した局所空調システムなどを開発した。
今回開発した技術により、データセンターの消費電力量の過半を占める建屋やマシンルームおよび電源や空調などのITファシリティにおけるCO2の排出量を約40%削減することを可能にする。
富士通では、この技術を、2009年11月に開設予定の「館林システムセンター新棟(新棟)」に適用する。

開発技術
1. データセンター省エネ運転マネジメントシステム: データセンターの特別高圧受電設備からサーバラックまでのエネルギーの使用状況や、サーバラックごとの温度・冷気供給量を見える化するとともに、その情報をベースに効率的なエネルギー活用や空調制御を行うシステムを開発。また、これらを支える以下の要素技術も共同開発で実現。
㈰環境監視センサーネットワーク:今回新たに小型省電力の温度・風速センサーを株式会社富士通研究所で開発し、富士通独自のアドホック通信技術(有線方式)を採用した環境監視センサーネットワークシステムを開発した。設計や設定が不要で自律形成されるネットワークにより導入・運用コストを低く抑えつつ、数万点規模の大規模・高密度環境センシングの両立を可能とする。
㈪インテリジェント分電盤: 新開発の電流センサー内蔵分岐ブレーカーと高精度多点型電力収集装置を装備し、各サーバの負荷状況を細かく見える化できる分電盤。設置スペースはサーバラックなみのコンパクト化を実現。
㈫増設機器に対する最適な配電・配置ガイダンス: IT 機器増設時にどの分電盤のどのブレーカーから配電するか、どのエリアに設置するかについて、電力の三相バランスや空調状況などを自動演算し、最適な配電ルートと配置をガイダンスする機能です。UPS(無停電電源装置)や分電盤、空調機のキャパシティをフル活用することができ、ファシリティ使用効率向上につながる。
㈬ラックマウントタイプのダウントランスボックス: ラックマウント可能な薄型(2Uサイズ)ダウントランスボックス(容量:2kVA、入力:200V 出力:100V)の開発により、配電効率が向上。
2. 局所空調システム: データセンター内の局所で発生する熱だまりの解消策として、今回新たに局所空調システムを開発。サーバラック上部の余剰空間を活用した局所空調システムは、富士電機が得意とする冷蔵ショーケースなどの技術を活かし、小型で高効率な冷却を実現。IT機器の稼動状況を把握し、最適な運転パターンで全体空調と局所空調を運転制御することで、従来の空調方式に比べ約25%の省エネルギー運転が可能。
3. 垂直防音壁面へ太陽光発電を設置:これまで設置の難しかった垂直防音壁へ太陽光パネルを設置。これは、富士電機システムズのフィルム型太陽光パネルの軽さを活かしたもので、新開発の高効率パワーコンディショナーとの組み合わせにより省エネ効果を発揮する。
新棟では、共同開発の技術成果以外にも、外気を利用した冷却、排熱を利用した共通エリア暖房、熱流体シミュレーションなどさまざまな省エネ施策を適用している。
両社は、現在、環境配慮型データセンターを構築するためのソリューションとして、富士通は「グリーン・インフラ・ソリューション」、富士電機システムズは「グリーンIDC」を展開している。
開発技術は、幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2009」(10/6-10)の富士通ブースに出展する。

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