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「テラヘルツ・3Dイメージング・システム」の製品化に成功

September 18, 2009, 東京--アドバンテストは、自社開発のテラヘルツ電磁波技術を使って、測定対象物の内部にある物質を、非破壊かつ三次元で可視化・解析できる「テラヘルツ・3Dイメージング・システム」の製品化に世界で初めて成功した。
このシステムは、今年3月に新設した新企画商品開発室の第一号となる製品で、新規事業の一角をなす。
テラヘルツ電磁波は、電波と光の境界に位置する数十GHz〜100THzの周波数範囲の電磁波。この電磁波は、電波と光波の特徴を併せ持ち、物質透過性と物質固有の指紋スペクトル(吸収スペクトル)が得られる、優れた特性がある。さらに、適度な空間分解能を持っているため実用的なイメージング解析に適している。しかし、今までは世の中のテラヘルツ電磁波の発生・検波技術や測定方式などの装置化に必要ないくつかの基本技術が未熟であったため、積極的に利用されず、その応用は未開拓のままだった。
アドバンテストは、新開発のテラヘルツ電磁波技術と光・電気測定技術の応用研究に取り組んできた。その結果、名古屋大学川瀬晃道教授とアドバンテストが共同で開発したテラヘルツ電磁波によるイメージング技術と同社が独自開発した超短フェムト秒パルス光ファイバレーザを利用して、被測定物(セラミックやプラスチック加工品など)を非破壊、かつ可視化して、内部の物質の種類、分布、質量などを解析できる「テラヘルツ・3Dイメージング・システム」(装置名)の開発に成功した。
この装置は、0.02〜3THz(オプションで7THzまで拡張可能)に及ぶテラヘルツ電磁波帯の高速な透過・反射測定により、被測定物内部の特定成分を三次元画像化し、成分分布や構造的な欠陥などを簡単に解析することができる。これにより、今まで、マイクロ波、赤外線、X線、超音波などで不可能とされた解析が可能となり、工業分野におけるテラヘルツ電磁波を使った新たな計測が可能となる。また、今後さらに複雑になる医薬品の結晶形などの製剤成分分析やバイオ関連物質などへの応用も可能。

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