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アンクールド光デバイス開発に280万ドルの資金

April 2, 2009, Martlesham Heath--英国技術戦略委員会(Technology Strategy Board)は、集積InPベースフォトニックデバイスと新しいアクティブ材料の共同開発プロジェクトに185万ポンド(280万ドル)を投資する。
 同プロジェクトは、英国技術戦略委員会の共同R&D計画の一部で、将来の製品とサービスを下支えする新技術の研究開発をサポートする。関連する組織は、CIP(CIP Technologies)、ブックハム(Bookham Technology)、SAFC Hitech、LSA(Loughborough Surface Analysis)、シェフィールド大学(the University of Sheffield)、サレイ大学(the University of Surrey)。
 この3年プロジェクトは、ETOE II(Extended Temperature OptoElectronics)と呼ばれており、ETOE Iでの同一パートナーによる共同開発成功を継承するものとなっている。最初のプロジェクトは、信頼性のあるアルミ含有アクティブフォトニックデバイスを開発し、半導体光増幅器とEA変調器集積(SOA-EAMs)、MZM集積広帯域チューナブルレーザのような最先端機能の高温動作をサポートすることが目的だった。二度目の長期プロジェクトでは、InPやGaAsデバイスの代替アクティブレイヤー材料、窒素、アンチモン、ビスマスなどを含む代替材料がR&D対象。
 消費電力を抑えることは、現在、情報通信業界にとっては最も重要な課題の1つになりつつある。多くの通信ネットワークオペレータは最近、カーボンフットプリント削減計画を発表しており、装置供給メーカーにエネルギー効率のよいソリューションを開発するように求めている。
 常に正しく評価されていると言えない点は、装置カードのデバイスの消費電力1Wにつき、それが発する熱を建物から取り去るのにさらに2Wの電力が必要となる点だ。これは、特にレーザやアンプのようなオプトエレクトロニクスコンポーネントにとっては重要。その動作温度範囲が局所的なTECで制御する必要があり、さらに消費電力を浪費しているからだ。ETOE IIは、オプトエレクトロニクスコンポーネントの許容動作温度範囲を上げ、基本的な冷却の必要性を抑制もしくはなくすことで、このエネルギー効率の問題に対処していく。
 プロジェクトの成果は、アンクールド動作が可能な高速、ハイパワー集積デバイスとなることが期待されており、これによって消費電力が激減し、光インタフェースのスタック密度向上が実現する。
 コンソーシアムのパートナーは、この意欲的な目的実現に必要な技術を幅広く有している。これらには、革新的な先行技術から新たなMOVPE成長プロセスを開発することが含まれている。開発の狙いは、アルミニウムを含む材料(SAFC Hitech)のin-situエッチング、レイヤーの成長(ブックハム、CIP、Sheffield)、構造設計とモデリング(ブックハム、CIP、Surrey)、デバイス製造(ブックハム、CIP)。これに加えて全段階で進捗を判定する包括的な評価が必要となる。
 ETOE IIのプロジェクトマネージャ、CIPのIan Lealman氏は「このプロジェクトはETOE Iで開発に成功した技術をベースにしている。プロジェクトの最終段階では、最先端のモノリシックなフォトニックデバイスができると信じている。これによって動作速度が向上し、温度パフォーマンスが拡大し、チューナビリティが広がる」と語っている。
 英国技術戦略委員会によるETOE IIプロジェクトサポートについての説明で、Lead Technologist for Electrical Systems、Mike Biddle氏は「われわれは、社会にとっても利益になり、英国の主要なビジネス機会となるような技術の研究開発を促進することに取り組んでいる。このプロジェクトでは、世界第一級のUKの専門家を寄せ集め、世界中で利用される革新的な技術の研究開発を行う」と話している。

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