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日立、機器内基板間を高速データ伝送する送受信回路技術を開発

February 16, 2009, 東京--日立製作所(日立)は、ルータなどのネットワーク機器内の基板間を高速かつ低電力でデータ伝送できる、新しい送受信回路技術を開発した。
基板間で信号を送受信する際のA/D変換回路に用いられていたIC(演算増幅器)をコンデンサ、スイッチなどの受動素子に置き換えることによって、大幅な高速化と低電力化を実現。この技術を用いて通信速度10Gbpsの受信回路を試作し、受信器の消費電力を従来比で約40%低減できることを確認した。この値は、今後、消費電力が急増するネットワーク機器の総電力量の約3%に相当するもので、IT機器の省電力化に向けた基盤技術として応用が期待される。
日立が注目したのは、送信器から受信器に送られるアナログ信号を0、1のデジタル信号に変換するCDR(Clock & Data Recovery) 回路。10Gbps級の高速伝送を正しく行うためには、受信信号をいったんアナログ値のままで処理した後で、AD変換でデジタル信号に変換するという方法が有効。しかし、一般的に利用されている演算増幅器(オペアンプ)を用いたAD変換器では、原理的に高速特性が出せず消費電力が大きいために、CDR回路への適用は困難。
日立は、二つのコンデンサと二つのスイッチで構成する新しいA/D変換回路技術(電荷再配分型デルタシグマ変調器)を考案し、従来の演算増幅器を不要にした。また、受信回路内の基準クロックと送信回路から送られてくるアナログ信号との波形のずれを簡便に検出する回路(トラック&ホールド型線形比較器)をあわせて開発した。
90nm CMOSプロセスを用いて、伝送速度10Gbps対応の試作チップを作成し評価。CDR回路の応答速度性能を示す「ループ帯域」を4MHzから20MHzへ5倍高速化するとともに、消費電力を60mWから15mWへ1/4に削減することに成功した。
この開発成果は、米国サンフランシスコで開催された「国際固体素子回路会議(ISSCC : 2009 IEEE International Solid-State Circuits Conference)」で発表された。

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