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Q4の大型LCDパネル出荷5%減

January 9, 2009, El Segundo--iSuppliによると、世界の大型LCDパネル出荷は、Q3の3%減に続いて2008年Q4でも5%減となった。
 「テレビ、モニタ、ノートPCメーカーは大型LCDパネルの発注を削減している。これは、世界的な消費者および企業の需要低迷を反映して、休暇シーズンの販売が弱含みとなっているためである」とiSuppliのLCD調査シニアディレクタ、Sweta Dash氏は分析している。「世界経済のリセッションが、大型LCDを含むエレクトロニクス価値連鎖のすべての分野に及んでいる。この影響は2009年第1四半期も続く。」
 大型LCDパネル市場は、6月初めから厳しい過剰供給状態のために困難に陥っている。これは、パネル需要が予想を下回ったこと、LCDサプライチェーンで在庫積み増し水準が高まったことが原因。さらに事態悪化を招いたのは、金融危機が9月後半の米国と世界の需要に影響を及ぼし、9月末の段階で、市場は回復するどころか逆に一層の過剰在庫状態に押し戻されたことだ。
 Dash氏は「パネルの価格は、すでに操作コストレベル、あるいはそれ以下になっていても、下落を続けている」と指摘している。「モニタパネルの価格は、6月以来40~45%下落。ノートブックの価格も同期間に35~40%下落。一方、テレビパネルの価格は25~30%落ちた」。
 テレビパネルの中には2008年Q1から価格下落が続いているものもあり、モニタパネルの価格は2008年Q2から落ち続けている。平均的な32インチテレビパネルの価格は2008年1月の335ドルから、11月には200~210ドルレンジに下落した。
 Q3に厳しいパネルの利益低減と止まらない価格下落に直面して、LCDサプライヤはQ4に稼働率を削減した。サプライヤの中には、稼働率を40%削減したところもあり、工場は60%の操業率で動いている。工場によっては、50%以下で操業しているところさえある。ほとんどのパネルサプライヤは、2009年Q1はこの操業率維持を予定している。
 Q4の稼働率低下にもかかわらず、パネル市場はまだ過剰供給に喘いでいる。ほとんどのブランドメーカーや小売業者は、Q4は販売不振だったとしている。このため、在庫水準を劇的に落とし、発注をキャンセルし始めている。こうしたことから、サプライチェーンを通じて在庫が膨らんだ。
 iSuppliは、2008年と2009年の大型LCDの予測を下方修正している。2008年の出荷数量は5%減だが、売上は8%減。2009年の売上は、今年Q3までに市場が安定しなければ、さらに落ち込む可能性がある。

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