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ローコストポリマLEDと太陽電池に一石二鳥の解

July 24, 2013, Ulsan--韓国の蔚山(Ulsan)国立科学技術研究所(UNIST)の研究チームは、ポリマベースのオプトエレクトロニックデバイスのパフォーマンスを大幅に改善したと発表した。この新しいプラズモニック材料は、ポリマLED(PLED)とポリマ太陽電池(PSC)の両方に適用でき、簡素で安価な工程で世界最高のパフォーマンスが実現できる。
これらのデバイスは相反する要求があるため、PLEDとPSCのパフォーマンスを同時に強化することができる金属ナノ粒子はほとんど存在しない。
フォトダイオード、太陽電池、LED、半導体レーザなど、ほとんどの半導体オプトエレクトロニックデバイス(OED)は無機材料をベースにしている。LED用のGaN、太陽電池用のシリコンが実例だ。
原材料の入手に限界があり、無機材料をベースにしたOEDの製造に必要な工程が複雑であるため、デバイス製造コストが増加する。こうしたことから、代替半導体で造る薄膜OEDに対する関心は高い。
これらの材料の中で、有機半導体は、溶解処理を利用してローコスト、大面積製造の可能性があるため、次世代OED用途に非常に高い関心を集めている。
これらのデバイスのパフォーマンスを強化する新しい材料やデバイスアーキテクチャの開発に大きな努力が払われているが、一段と大きな効率改善が必要であり、それができたところでこれらの技術の利用と商用化に弾みがつくと見られている。
UNIST研究チームが用意した材料は、基本的な装置で簡単に合成でき、低温溶解工程が利用できる。この低温溶解工程により、ロール・ツー・ロール量産技術が可能になり、。印刷型電子デバイスに適したものとなる。
Byeong-Su Kim教授によると、カーボンドットサポートの銀ナノ粒子(CD-Ag NPs)をプラズモニック材料として利用することで電気駆動のレーザデバイス実現の見込みがある。「この材料の大きな放射放出と光の付加吸収により、電流効率が著しく高まる」(同教授)。
表面プラズモン共鳴(SPR)は、薄い金属層表面に沿って伝搬する電磁波であり、入射光誘導により固体または液体の電子が集団振動する。
研究チームは、CD-Ag NPsで強化されたSPRを用いた効率のよいPLEDとPSCを実証した。PLEDは、極めて高い電流効率(11.65〜27.16 cd A-1)、発光効率(LE)(6.33〜18.54 lm W-1)を達成した。
この方法で作成したPSCは、高いパワー変換効率(PCE)(7.53〜8.31%)、内部量子効率(IQE(460nmで、91〜99%)を示した。LE(18.54 lm W-1)とIQE(99%)は、蛍光PLEDとPSCでこれまでに報告された最高値となる。
(詳細は、 www.unist.ac.kr)

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