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三菱電機、「レーザバックライト液晶テレビ」を開発

February 21, 2011, 東京--三菱電機は、赤色レーザとシアン色LED を光源に用いることにより、鮮やかな色を再現する「レーザバックライト液晶テレビ」を開発した。
主な開発成果
・光源に赤色レーザとシアン色LED の2 種を用い、鮮やかな色を再現: 赤色レーザと、緑・青の混合色であるシアン色LED の2 種の光源でバックライトを構成。白色LED 液晶テレビの約1.3 倍の色再現範囲を実現、特に赤色の鮮やかさが大幅に向上。
・異種光源でも液晶パネルを均一に照射、高画質を実現: 光の発散角の異なる2 種の光源でも液晶パネルを均一に照射する独自の光学系を開発。色ムラのない高画質を実現。
・ナチュラルカラーマトリクスにより、彩度の高い原色と自然な色の再現を両立: 液晶パネルの色特性を補正、自然な色を再現するナチュラルカラーマトリックスを適用。彩度の高い原色の再現と肌色のような記憶色の再現を両立。レーザテレビで培ったレーザ光源制御技術を応用。
市場では、低消費電力で高コントラストを特長とするLED バックライト搭載の液晶テレビが急速に普及しているが、液晶テレビで再現する色について三菱電機は、「光源のCCFL(冷陰極蛍光ランプ)や白色LED が放つ白色光を液晶パネルの赤、緑、青の3 つのフィルタを通して表現するため、赤、緑、青の三原色に近い色、なかでも人の目の識別能力が高い赤を鮮やかに再現することは困難」と指摘している。この問題の根本的解決に三菱電機は、赤、緑、青の3 種のレーザを光源に採用した。三菱電機は、高輝度かつ広色域を実現したレーザテレビを2008 年に世界で初めて製品化して北米で販売を開始し、日本国内では2010 年から販売している。
このレーザ技術を応用して開発したのが、レーザバックライト液晶テレビ。現在、一般的な液晶テレビの光源には、単体で白色光を放つCCFL(冷陰極蛍光ランプ)や白色LED が用いられているが、三菱は赤色レーザと新開発のシアン色LED の2 種の光源で構成。光の三原色のうち、人の目の識別能力が高い赤の光源に赤色レーザを用い、残る緑と青の混合色であるシアンには高効率のシアン色LED を採用した。純度の高い赤色が光源に含まれることで、通常の液晶テレビと比べ約1.3 倍の色再現範囲を実現し、これまで表現しきれなかった鮮やかな赤を再現するとともに、微妙に異なる赤も表示できる。
このレーザバックライト液晶テレビは、動画用拡張色空間の国際標準であるxvYCC(IEC 61966-2-4)にも対応している。
(詳細は、www.mitsubishielectric.co.jp)

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