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フォトンが開く量子ネットワークのゲートウエイ

November, 11, 2015, Copenhagen--フォトンでネットワークを構築するには、一種のトランジスタ、フォトンコンタクトが必要になる。これによって回路内のフォトントランスポートを制御できる。ニールスボア研究所の研究チームは、韓国KISTの研究者と協力して、そのようなフォトンコンタクトを開発した。成果は、Nature Communicationsに発表されている。
 量子情報は光を使って送られ、信号はフォトンで構成されている。フォトンは光パルスの最小成分。量子情報は、フォトンが送られるどのパスに沿っても存在する。例えば、半透明ミラーで左にも右にも送ることができる。従来のコンピュータ世界の0sと1sで構成されるビットの利用と比較することができる。しかし量子ビットは古典粋なビットを超えている、理由はそれが同時に0であり1であり、検出されることなしには読み取られないからである、つまりシングルフォトンであるからだ。さらに、量子技術は従来のコンピュータ技術よりも遙かに多くの情報を蓄積するために利用できる、したがってその技術は将来の情報技術にとっては非常に大きな可能性を持っている。
 光は通常、あらゆる方向に広がる。しかし光に基づく量子技術を開発するためには、個々のフォトンまで光をコントロールできなければならない。ニールスボア研究所の量子フォトニック研究グループの研究者はこれに取り組んでおり、そのために量子ドットを内蔵する光チップを利用する。その光チップは、直径10µm、160nm厚の極めて小さなフォトニック結晶でできている。チップの真ん中には量子ドットが埋め込まれており、量子ドットは一群の原子で構成されている。
 「われわれは、量子ドットが一度に1個のフォトンを放出するようにフォトニックチップを開発した、またわれわれはフォトンの方向をコントロールできる。われわれの大きな成果は、その量子ドットをフォトンへのコンタクト、つまり一種のトランジスタとして使えることである。それは、複雑なフォトンのネットワークを作るための重要な構成要素になる」とコペンハーゲン大学、ニールスボア研究所、量子フォトニック研究グループ長、Peter Lodahl教授は説明している。
 実験は研究グループの研究室で行われる。研究室はニールスボア研究所の地下にあるので、道路からの振動も破壊的な周辺光もない。
 実験ではレーザを使ってフォトンを生成する。レーザが完全に霞んでくると、シングルフォトンが放出される。強度が増すと、同時に2個あるいはそれ以上にフォトンが放出されることが多くなる。結果にはフォトンの数は重要である。
 「量子ドットにシングルフォトンを送り込むと、それが投げ返される、つまりゲートウエイが閉じる。しかし2つのフォトンを送ると、状況は根本的に変わる、ゲートウエイが開いて2つのフォトンがエンタングルし、送り出される」と研究グループのポスドク研究者、Alisa Javadiは説明している。
 したがって量子ドットはフォトンコンタクトとして働き、複雑な量子フォトニック回路を大規模に構築しようとするとき、これは重要な構成要素になる。
(詳細は、www.nbi.ku.dk)