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ライプチッヒ大学、分子光スイッチの新機能を発見

October, 30, 2014, Leibzig--ライプチッヒ大学植物性理学部長、Dr. Christain Wilhelmは、「珪藻は特別な方法で光に反応し、その代謝作用を、変化する水中の光状況に適合させる」と説明している。
 「青色または赤色の光の強度を計測する光受容体が遺伝子情報転写を変えるだけでなく、代謝作用において酵素の活動を直接制御することを初めて示すことができた」。
 珪藻は、水質および地球環境で重要な役割を果たしている。地球大気中の酸素の約1/4を生成し、地球のCO2の約1/4を吸収する、つまり二酸化炭素を有機物質に変換する。このプロセスでは、その光受容体が重要な要素になる。ライプチッヒ大学とヘルムホルツ環境研究センタの研究者は、光受容体を感知する青と赤の光が、これらの藻の炭素の流れをコントロールすることを発見した。
 青から赤へ、その逆への急激な変化は光合成出力に影響を与えないが、代謝作用は15分以内で飛躍的に反転する。「このようにして、赤い光の中で成長した細胞は、引き続き青い光の中で培養され、光合成を維持するが、もはや成長しなくなる」。このような「光スイッチ」は、細胞内の炭素の流れの制御に使える。「これは、細胞のバイオテクノロジー的制御の新たな方法となる」とChristian Welhelm氏は説明している。