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Science/Research 詳細

宇宙向けにアレキサンドライト・レーザ結晶

May, 22, 2023, Hannover--ヨーロッパHorizon 2020プロジェクトGALACTICで、Laser Zentrum Hannover e.V. (LZH), Optomaterials S.r.l. (イタリア)とAltechna (リトアニア)のパートナーは、宇宙アプリケーションで使えるアレキサンドライト・レーザ結晶のヨーロッパだけのサプライチェーン確立に成功した。

イタリアのパートナー、Optomaterialsが競争力のある結晶を製造し、Altechnaが特殊なコーティングを行う。宇宙アプリケーションに必要な特性を達成するためにAltechnaは、特殊なコーティングデザインと、イオンビームとマグネトロンスパッタリングプロセスに基づいたプロセスを開発した。

証明:宇宙適合性
LZHの研究者は、特殊レーザシステムで結晶を徹底的にテストした。研究チームは、将来のアプリケーションを念頭にこれらのシステムを設計した。同システムは、新しいレーザベース計測機器の基礎を築くことができる。
LZHの研究者は、アレキサンドライト結晶をプロトンとガンマ放射に晒し、宇宙アプリケーションに典型的な温度サイクルを複数回繰り返した。これらのテストの前後で、研究チームは、中でも透過特性、レーザパフォーマンスに関して結晶の特性評価を行った。環境テストは、計測されたパラメタを大幅に変えなかったので、宇宙適合性は実証できた。加えて、研究チームは、結晶のレーザ誘起損傷閾値(LIDT)が、世界市場の最上級製品に匹敵するか、それを上回ることを示した。

結晶は市場に向けて準備中、GALACTICはTRL6に達した
GALACTICチームは、ヨーロッパの宇宙品質認定アレキサンドライト結晶の技術成熟度レベル(TRL)を4から6に上げ、同結晶を市場に出す準備を行っている。

より正確なデータのための特別な特性
アレキサンドライト結晶は、非常に優れた熱伝導性と破壊強度を有している。したがって、ハイパワーレーザシステムでの利用に適しており、宇宙の苛酷条件に十分な耐性がある。同結晶は、レーザシステムの出力波長を調整するために使えるので、地球観測衛星向けの新しいタイプのレーザベース計測装置の基盤となり得る。そのような計測器は、大気状態で正確な気象関連データ、あるいは植生データ収集に利用できる。