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Science/Research 詳細

UCLA、ガン除去に役立つインプラント可能デバイスを設計

May, 1, 2023, Los Angels--消しゴムサイズの治療スポンジが、マウスで抗腫瘍反応を高め、ガンを抑制した。

固形ガンの中には、一部は、ヒト生物学をそれ自身に向けさせることで治療に抵抗するモノか多い。腫瘍は、抑制性T細胞として知られる特別な白血球細胞で周囲を囲んでおり、それが病気に対する身体の自然な防御を中止させる。

これらの細胞を無力化することでガンを治療する戦略は、他の深刻な問題を引き起こすリスクとなる。制御性T細胞が健康な組織を防御するので、身体全体でそれらを弱めると、他の免疫細胞が誤ってこれらの組織を攻撃し、自己免疫状態を引き起こし、結腸、肝臓、心臓や他の臓器を損傷する。

今回、学際的UCLA研究チームは、微小なインプラント可能デバイス、SymphNodeをテストするラボ実験で心強い結果を報告している。SymphNodeは、腫瘍の周りだけで制御性T細胞を抑え、同時に抗腫瘍細胞を呼び出して強化するように設計されている。同デバイスは、腫瘍を寛解に導き、転移をなくし、新しい腫瘍の成長を阻止し、結果的にマウスを長生きさせた。
研究成果は、Nature Biomedical Engineeringに発表された。

論文の共著者、Manish Butteは、「腫瘍内の制御性T細胞を排除することは変革的のようだ。全ての固形腫瘍は、これらの細胞が詰まっている。また、ガン死亡の91%が固形腫瘍よるものである理由である。恐らく、最初の段階で、制御性T細胞は、われわれがガンを治す能力を制限している」と話している。

SymphNodeは、アルギン酸塩でできた消しゴム程度のサイズの微小な生分解性スポンジである。プリンにとろみをつけるのと同じ不安定なポリマと同じである。腫瘍のそばに外科的に直接インプラントすると、そのスポンジは、様々な仕方でガンに対する身体の免疫反応を刺激する。それは、腫瘍の制御性T細胞をブロックする薬剤をゆっくりと放出する。同時に、それは腫瘍を殺すT細胞を引きつけ、強化する。そのデバイスの素材は、リンパ節に似ており、抗ガン細胞には歓迎する環境である。また、それらの細胞をさらに活性化する抗体に裏打ちされた孔がある。

研究チームは、乳ガンと黒色腫の両方のマウスモデルでSymphNodeをテストした。乳ガンでは、そのデバイスはマウスの80%で腫瘍を縮小し、ガンの拡大を100%阻止した。対照的に、そのガンは、未処置の制御グループで全てのマウスの脳やリンパ節に転移し、数週間でこれら全てのマウスが死んだ。研究チームは、SymphNodeをある一つの乳ガン腫瘍の隣に置くと、身体と別の場所の第二の同時発生腫瘍の成長を止めることを確認した。

黒色腫では、そのデバイス、処置したマウスの100%で腫瘍を縮小し、40%以上の症例で検出不能なレベルに縮小した。両方のガンタイプで、その処置は、マウスの寿命を大幅に伸ばし、多くの場合、未処置のマウスの2倍以上となった。

極めて有望ことは、乳ガンをSymphNodeで処置し、生存したマウスが、最初の処置から100日後に注入された第二の腫瘍の成長に抵抗したことの実証である。これは、同技術がガン再発のリスクを減らす可能性を示している。UCLAのJonsson Comprehensive Cancer Centerのメンバー、Butteは、これは、メモリーT細胞の活動によるもの、と指摘している。すなわち、元の腫瘍と闘って“trained”(訓練された)免疫細胞が、同じガンが後に再発しても迅速に認識し、闘う。同氏によると、同じようにメモリーT細胞を強化し、腫瘍の再発を退けるガン治療は、現在、ほとんどない。

研究チームは、将来的にヒトのガン治療にSymphNode が利用できるようにSymphony Biosciences社にライセンス供与する考えである。

Symphonyは、現在、もっと小さく、注入可能なSymphNodeバージョンを開発している。チームは、化学療法への潜在的な追加、あるいは様々なガンに対する他の一次処置と考えている。
(詳細は、https://newsroom.ucla.edu/)