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Science/Research 詳細

スロットダイコータからペロブスカイトソーラセル

April, 20, 2023, Berlin--金属ハロゲンペロブスカイトから作製されるソーラセルは、高効率に達し、液体インクからの製造は、わずかなエネルギーが必要なだけである。
Helmholtz-Zentrum Berlin(HZB)のDr. Eva Unger教授をリーダーとするチームは、製造プロセスを研究している、X線源BESSY IIで同グループは、スロットダイコーティングで高品質FAPbI3ペロブスカイト薄膜の製造用先駆体インクの最適成分を分析した。これらのインクで製造されたソーラセルは、一年間、実生活条件でテストされ、ミニモジュールサイズに拡大された。

金属ハロゲンペロブスカイトは、ローコストで、次世代ソーラモジュールの特に有望な材料と考えられている。ペロブスカイトソーラセルは、先駆体材料や様々な溶剤からできた液体インクを使うコーティングプロセスで製造できる。コーティング後、溶剤は蒸発し、ペロブスカイト結晶が、程度の差はあるが、均質層を形成する。

アップスケーリングのオプション
HZBのDr. Eva Ungerのチームは、溶液処理法に幅広い専門知識をもっており、アップスケーリング・オプションを研究している。「ペロブスカイトPVは、利用可能なベストの溶液処理可能PV技術であるが、その溶剤成分の複雑な相互作用がペロブスカイト層にどう影響するかを理解し始めたに過ぎない」とEva Ungerは、指摘している。

粘度の変化
これは、ハロゲンペロブスカイト層が大きな表面にコーティングされると、不要な不均一性、例えば、いわゆるリブ構造が起こり始めるからである」とJinzhao Liは説明している。同氏は、UngerとともにPh.Dを行っている。BESSY IIで、同氏は、様々な溶剤の組合せがペロブスカイト膜の結晶化にどのように影響するかを研究している。ベストのp-i-n-FAPbI3ペロブスカイトソーラセルは、ラボスケールで認定効率22.3%を達成した。Jinzhao Liは、HySPRINTイノベーションラボでの仲間と共に、ミニソーラモジュール(活性エリア12.6㎝2)とPVcomBを作製した、こちらは17%程度の効率を達成した。

一年間の屋外テスト
Dr Carolin Ulbrichのチームは、PVcomB屋外テスト施設で、丸一年、最適化されたソーラセルのテストを実施した。プロセス中、効率は、冬と春、ほぼ安定していた、温かい夏の数ヶ月は、わずかに落ち込んだ。「実際的な条件下での大型モジュールのテストによりわれわれは、劣化メカニズムについての貴重な情報を得ており、ハロゲンペロブスカイトPVの長期安定性をさらに改善していく」とEva Ungerは、話している。

(詳細は、https://www.helmholtz-berlin.de/pubbin/news_seite?nid=24747&sprache=en&seitenid=74699)