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光ランダムアクセス量子メモリーの原理実証に成功

August, 1, 2022, 横浜--横浜国立大学 大学院工学研究院/先端科学高等研究院の関口雄平助教、小坂英男 教授らは、ダイヤモンド中の窒素空孔中心(NV中心)からなるスピン量子ビットを、独自の手法で高空間分解能かつ高忠実度に制御することに成功した。

従来の手法では、量子ビットとなる電子スピンおよび核スピンは、マイクロ波およびラジオ波によって量子制御される。しかし、この手法では高忠実度の制御はできるが、空間分解能が低いため、集積化されたNV中心を個別に制御することはできなかった。一方で、高い空間分解能を持つ光でスピン量子ビットを量子制御する手法も研究されてきたが、低忠実度であることや、十分に高精度な制御ができないという問題があった。

研究グループでは、光を量子ビットの選択的なアクティブ化、非アクティブ化のランダムアクセス制御に使用し、量子制御はマイクロ波およびラジオ波で行う新しい手法(光アドレス量子ゲート)を考案した。これにより高空間分解能と高忠実度が両立できることを実験で実証した。この成果は、ダイヤモンドを用いた大規模集積量子メモリーおよび量子プロセッサーのための中核技術として、量子コンピューター、量子通信の飛躍的な性能向上に寄与し、量子インターネットの構築に道を開く。

研究成果は、2022年7月28日(英国時間)に、Nature Portfolioが発行する「Nature Photonics」のオンライン版で公開された。
(詳細は、https://www.ynu.ac.jp/hus/koho/28448/detail.html)