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ヴュルツブルク大学、マイクロドローンの光エンジン

April, 26, 2022, Würzburg--ユリウス・マクシミリアン大学ヴュルツブルク(University of Würzburg)の研究者は、光だけでミクロンサイズのドローンを駆動し、正確に制御することに初めて成功した。サイズは、赤血球よりも著しく小さい。

ハンドヘルドレーザポインタは、それが「発せられる」と、感知できない反発力を生ずる。例え、それが指向性の光粒子ストリームを放出していてもである。この理由は、レーザポインタから出るときに光粒子が引き起こす非常に小さな推進力と比較して、その質量が非常に大きいことである。

とは言え、光反発力が、小さな光粒子に相応の大きな影響をもつことは以前からはっきりしている。例えば、コメットテールは、太陽から遠ざかる方向わ動く、一部は光圧のためである。ライトセールを備えた光宇宙船の推進力も繰り返し議論されている。ごく最近では、”star shot”プロジェクト関連では、微小な宇宙船団が、Alpha Centauriに送られる。

通常飛行ドローンをモデル
Nature Nanotechnologyで、ヴュルツブルク、Bert Hecht教授をリーダーとする物理学者は、水性環境でマイクロメートルサイズの物体を効率よく推進するだけでなく、それらを正確に制御できること初めて示している。

例を通常の飛行ドローンからとっている。ドローンは、4つの独立したローターで、動きを完全に制御できる。そのような制御性は、通常は極めてハンドリングが難しいナノ物体およびマイクロ物体に全く新しいオプションを開く。例えば、ナノ構造の集合、ナノメートル精度での表面の分析、生殖医療分野。

4つの光エンジンを持つポリマディスク
ヴュルツブルクのマイクロドローンは、2.5µm径の透明ポリマディスクで構成されている。4個までの独立したゴールドの光エンジンが、このディスクに埋め込まれている。

「これらのモーターは、ヴュルツブルクで開発された光アンテナをベースにしている。すなわち、微小金属構造、光波長範囲のサイズである」と、Hechtワーキンググループのポスドク、Xiaofei Wuは説明している。「これらのアンテナは、円偏光を受信するように特別に最適化されている。これによりモーターは、ドローンの方向に関係なく、光を受け取る。これは、適用性には極めて重要である。次のステップでは、受け取った光エネルギーは、反動を生み出すために、光エンジンにより特別な方向に放射される。これは、偏光の回転方向(時計回り、反時計回り)に依存して、2つの異なる光波長で起こる」。

研究チームがマイクロドローンを効率的かつ正確に制御するには、このアイデアだけで十分である。ドローンの質量が非常に小さいので、極端な加速が達成できる。

単結晶ゴールドから精密製造
ナノモーターの高精度製造は、ナノドローンの機能には極めて重要である。単結晶ゴールドの構造化のためのヘリウムイオンがゲームチェンジャーとなった。さらなるステップでは、ドローン本体を電子ビームリソグラフィで作製した。最終段階では、ドローンを表面から分離して溶液に入れなければならなかった。

さらなる実験で、今度はフィードバックループをドローンに実装して、外部の影響を自動的に補正できるようにしなければならない。制御オプションを完成し、表面からのドローンの高さを制御するために作業は進行中である。また、言うまでもなく、別の目標は、そのマイクロドローンに選択した機能を備えたツールを取り付けることである。

(詳細は、https://www.uni-wuerzburg.de)